笑顔が魅力の長身アナが愛知県半田市の『生せんべい』を探る!もちもち食感を出す秘密とは?
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている!その町で生まれ、町に根づく愛されフード。CBCアナウンサー2年目、神戸生まれ東京育ちの松本道弥アナが調査します。
今回は、『愛知県半田市』。知多半島に位置するこの地域の愛されフードとは、『生せんべい』です。町で調査をすると、甘くてもっちりしていて、食感が“ういろう”に似ているとか。
作っているのは『総本家田中屋』。昭和初期の創業で、『生せんべい』を専門に製造販売しています。商品は、定番の「白(70円)」と、黒糖を使った「黒(70円)」、緑が美しい「抹茶(110円)」、うっすらとした黄色の「ゆず(110円)」の4種類。※抹茶・ゆずは金・土・祝日限定
3代目によれば、「桶狭間の戦いで徳川家康が織田信長の勢力に押されて知多半島に逃げ込んできた際、農家の軒先に干してあった焼く前のせんべいを食べたのが始まり」だとか。一説では、“生八つ橋”や“ういろう”のルーツになったとも伝えられています。
松本アナは「食べたことのない食感で、餅のような弾力に加え、しっかりとした歯ごたえがある」とリポート。すると3代目は、生地を3枚重ねることで、間に空気が入って食感がよくなることを教えてくれました。
『生せんべい』の製造は、新潟米のコシヒカリを自社工場で精米して米粉を作り、これを蒸しあげて、黒糖や上白糖、ハチミツなどと合わせたものを薄く伸ばして半生状態に乾燥。薄い生地を最後に3枚重ねて仕上げることで、硬すぎずモチモチした独特の食感を生み出します。半田の名産でありながら「食べても音がしない、こぼれない、腹持ちがいい」と、御園座などのホールで観劇のお供としても親しまれていたとか。家康ゆかりの味を次世代に伝えるべく、奮闘する田中屋3代目です。
そして3代目から、半田ならではの珍しい料理『尾州早すし』があるとの情報が。
紹介された『豊場屋南店(とよばやなんてん)』におじゃますると、江戸時代に思いを馳せながら食べる寿司…とのこと。そして、出された寿司はどれも巨大で、通常の握り寿司の
4倍以上。江戸っ子たちが、屋台で1個、2個とつまんでお腹を満たしたという、まさにおにぎり感覚の寿司。
松本アナがいただくと、「噛むほどにしょっぱさが増してくる」という不思議な味わい。実は使われているのは、半田市に本社がある“ミツカン”が復刻させた江戸時代の酒粕酢「三ツ判山吹」。当時の寿司は今と違い塩味が強かったようで、『尾州早すし(2200円)』はそれも再現。松本アナが「おもしろかったです。楽しい体験でした」と言うと、「その表現がありがたい」と大将。興味深い歴史の味を堪能した、半田市の一日でした。
(6月24日(金) CBCテレビ「チャント!」より)