あざとかわいい…鳥羽水族館のラッコ“お顔ムニムニ”に悶絶者が多数 動きに秘められた飼育員の目的
クルクル回ることで有名な三重県鳥羽市にある鳥羽水族館のアイドル、アラスカラッコのメイちゃん16歳。
さらにTwitterに投稿された新たな動画が「衝撃的」と話題となっています。
■エサを求めて2足歩行するラッコ
その動画とは、ラッコなのにピョコピョコと立って歩く姿!
飼育員の掛け声に合わせて、ウォーキングした後…ブンブンと激しく首を振って、餌をおねだり。この姿にSNS上では「ラッコって歩くの!?」「衝撃っ笑」などと驚きの声が広がりました。
そこで鳥羽水族館にいるメイちゃんを訪ねてみましたが、ラッコのイメージ通り、水にプカプカ浮いていました。しばらく見ていても、歩く気配はありません。
しかし、食事の時間になると…。
(リポート)
「さぁ、メイちゃんが水から上がってきました。立った!ドアを閉めて、歩いた歩いた!歩きました!」
飼育員に向かってスキップするように上手に歩いています。
■かわいい…だけじゃない動きの本当の目的
ところで、メイちゃんは何のために歩くのか、飼育員の南さんに聞いてみると…?
鳥羽水族館 学芸員 南さん:
「小さい頃に歩く練習をして歩けるようになりました。基本的に私たちが合図をしたら歩くという風になっています。手をあげるとそれにつられてメイちゃんが立ってくれる感じです」
ラッコは自然界では歩きませんが、メイちゃんはエサ欲しさに歩くようになったんだそうです。そして、合わせて話題になっている『激しい首振り』。これは…?
南さん:
「手を動かしたらメイちゃんが自分で首を振ってくれるようになりました。その仕草がかわいかったので、やるようにしました。立った姿勢でエサをあげる時に、メイちゃんが届かない位置でエサを見せると、『届かないよー!』って言ってる感じに見えます(笑)」
飼育員さんがさせる、これらのかわいい動き。実は目的があったんです。
南さん:
「メイちゃんの健康チェックのために、色んな種目をやっています。いつも通りできているか、きれいにまっすぐ立てているかの指標にするために毎日させています」
そう、メイちゃんの体調チェックも兼ねていたんです。動きは10種類以上あるそうで、ほかの動きを紹介してもらいました。
■あざとかわいい…『お顔ムニムニ』にやられる人多数
まずは、コロナでの休館中に覚えたという『旗持ち』。
水の中にいるメイちゃんに「メイちゃんです よろしくね!」と書かれた旗がつけられたボールを渡すと、前足で上手に持ちながらくるりと回転。
南さん:
「旗が長くて、バランスが取りにくいんですけど、それを一生懸命持っているかわいい仕草に注目してほしいです。一生懸命さが伝わる種目かなと思います」
続いては、『イカミミジャンプ』。
飼育員さんが投げてガラスに張り付いたエサのイカミミを求めて、メイちゃんが水中から飛び出して、勢いよくジャンプ!驚異のジャンプ力は、迫力満点。何と自分の体長を超えるジャンプをしていました。
南さん:
「もし片目見えてないとか足の片方の調子が悪いとかだと、ジャンプが真っ直ぐ飛べなかったり、違う方向に飛んでしまったりすると思います。結構大切な指標です」
そして、南さんイチオシの動きが、『お顔ムニムニ』。
耳に手を当ててから、ほっぺたを前足でムニムニ、ムニムニ。かわいい、かわいくてあざとい。まさにあざとかわいいです!
ちなみに9月にこちらの動画がSNSに投稿されると、33万回以上再生されるほどの人気に。
南さん:
「もうちょっと頭を押さえる感じの種目だったんですけど、どんどんメイちゃんの手が下がってきて、ほっぺたのところに手が来てしまったみたいな(笑)」
健康チェックのために様々な動きをしていた鳥羽水族館のラッコ、メイちゃん。驚きの動きは、まだまだ生まれそうです。