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コロナ禍でご先祖供養も様変わり?リモートで代行墓参りサービス

コロナ禍でご先祖供養も様変わり?リモートで代行墓参りサービス

 新型コロナウイルスの影響で移動の自粛が続き、故郷のお墓参りをどうしようか悩んでいる方も多いと思います。今、離れた場所からでも先祖を供養できるよう、リモートで墓参りを代行する試みも行われています。

 番組が訪れたのは、三重県熊野市の墓地。お墓参りが行われていますが、普段と少し様子が違います。「お墓、見えますか?」と会話しながら、お墓が良く見えるようにタブレットをセッティング。

「お墓参りをします。よろしくお願いします」との呼びかけで、離れた場所にいる女性がタブレット越しにお墓に手を合わせました。

 これは、LINE(ライン)のビデオ通話を使ったオンラインでのお墓参り「いつ、ドコ、お墓参り」という代行サービス。三重県御浜町で親子2代にわたってお墓の石碑を作り続けている「湊石材店」の湊賢一郎さんが考案しました。湊さんは「コロナ禍の中、移動を自粛している方も多い。都市部から地方に戻ってこられない人たちのために、オンライン墓参りでお手伝いできれば」とサービスを始めた理由を語る。

 今回、オンライン墓参りを利用したのは福岡在住の女性。移動自粛の影響で帰省する目処が立たず、代行を申し込んだそうです。

同サービスでは、タブレットを向けて常にお墓の様子が見えるようにして、まずは掃除を始めます。雑草を取り除き、お墓や周囲をきれいにした後、お花を手向け、線香をあげます。利用者はお墓を見つめながら画面越しに合掌。最後はきれいになったお墓の周りの映像を確認します。

 費用は花代込みで約5000円。リモートながら、彼女にとって1年ぶりにできた墓参り。「コロナの影響で今年は帰れるか分からない状況でした。お墓のことが気になり、試してみようとお願いしました。全てお任せできるのは、助かりますね」と安堵の笑顔を見せました。

 湊さんによると、コロナ禍だけではなく様々な理由で、お寺や墓地の管理者に敷地を返す「墓じまい」が増えているそうです。案内してくれた御浜町の墓地でも空いている場所が見られます。湊さんは「墓じまいすることは、家のルーツが無くなってしまうようなもの。やっぱり寂しいですね。オンラインを利用してお墓参りをしてもらい、安心していただければ、墓じまいも少なくなるのではと思います」と話した。

 スタジオのコメンテーター陣からは「コロナ禍が終わっても、体が不自由な方や高齢の方が利用できるサービス」「都合がつけばお坊さんにお経をあげてもらってもいい」と好評。番組MCの大石邦彦アナウンサーは「コロナ禍で嫌なことばかりですが、その中でこういった新たなサービスが出てきたのは、一つプラスなことかも知れませんね」と話した。

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