民主党大会に行ってきました
横地昭仁
東京都内で開かれた民主党の定期大会に行ってきました。党大会は、民主党の最高議決機関と位置づけられていて、定期大会は前年の活動を総括し、これからの党の活動方針を決める重要な集まりです。
折しも統一地方選目前、今回の大会は、昨年の総選挙の結果を民主党がどのように受けとめて、どのように党の再生を図るのか、そして、これから民主党として何を目指すのか国民にアピールする重要な場にもなったといえるでしょう。
岡田代表は網膜剥離の再発で欠席しましたが、蓮舫代表代行が代読したメッセージで、女性と地方を大きな二つの柱とし、生活起点、地域起点という二つのキーワードを掲げて統一地方選を戦っていくという決意を示しました。また、枝野幹事長は、先の総選挙を敗北だったと認めて、国政選挙については、来年の衆参ダブル選挙も想定して候補者の選定を急ぎ、国会では、安保法制などで安倍政権と対峙していくと語っていました。
こうした党幹部の決意表明に加えて、個人的に印象に残ったのは、来賓として出席した連合の古賀会長の発言です。民主党に対して強く冷たい向かい風が吹いていると明言し、国民の信頼を回復するために一人一人の自覚や覚悟、それに、筋の通った組織運営を求めるという、選挙で支援をしている組織の来賓あいさつとしては、異例ともいえる厳しいものでした。しかし、先の総選挙の出口調査などから、古賀会長の発言は、民主党に対する有権者の見方を反映しているとも感じました。
いわゆる第三極や少数政党の存在も重要ですが、今の衆議院の選挙制度が一つの選挙区で一人の代表が選ばれる小選挙区制を基本としている以上、与党側、野党側と二つの大きな政治勢力が互いに切磋琢磨していくことが健全な民主主義のために求められることでしょう。
しかし、今の民主党が、かつて実現したような政権交代の可能性も含め、与党に対抗しうる大きな政治勢力の核となるには古賀会長が指摘したような課題があることも事実でしょう。
まずは、地方選で、民主党所属の立候補予定者が、民主党に対する批判も含めたそれぞれの地域の有権者の声をどのようにうけとめ、生活起点、地域起点という、今日示されたキーワードを、それぞれの具体的な訴えにどうやって落とし込んでいくのか注目していきたいと思いました。