『北野誠のズバリサタデー』(CBCラジオ)の1コーナー「ズバリこの人に聞きたい」では、話題の人や本の著者に北野誠がインタビューを行なっています。4月25日放送のゲストは、『「いまどきの若者」の150年史』(ちくまプリマー新書)の著者、ライターで年表制作者のパンスさん。いつの時代も年長者から「いまどきの若者は〇〇だから」とひとくくりにされるのが世の常。この本では明治の「書生」から令和の「Z世代」まで今日に至る若者論の系譜をたどり、日本の現在を浮かび上がらせる内容となっています。戦後から続く若者文化明治時代からの若者論を取り上げた本書。特に大人が若者文化を意識するようになったのは、パンスさんによると日本に限らずアメリカなどでも第二次世界大戦後からだそうです。戦後すぐに生まれた「団塊の世代」、「しらけ世代」、80年代にラベリングされた「新人類」、そして団塊ジュニア世代以降の「就職氷河期世代」、「ゆとり世代」があり、現在の「Z世代」へと続きます。では、過去の若者文化と現在の若者文化に共通点はあるのでしょうか?パンスさんが一番大きな点として挙げたのが、団塊の世代以降が個性を大事にするようになってきたこと。「社会人になって家庭を持って」という決まったレールではない、違う生き方をしても良いということを考えるようになった世代で、「それは今も続いている」と語ります。常に若者を批判したがる?パンスさん自身は「氷河期世代」と「ゆとり世代」の間ぐらい。一方の北野は「しらけ世代」と呼ばれた世代。これは上の世代が過去に安保闘争や学生運動を行なっていたのに対し、若者は政治活動などに対して熱気を感じなかった世代です。学生運動をしていると「暴れるのはけしからん」と言われ、学生運動をしなくなると「今の若者はおとなしい」と言われるという状況。常に上の世代は自分と異なることをしている若者に対して文句を言いたい、一方で若者は上の世代に対してカウンターとなっているのかもしれません。Z世代vs老害では、現在のZ世代に対しては、上の世代からはどのような評価がなされているのでしょうか?パンスさんがZ世代を評した本をひと通り読んでみたところ、「価値観が多様になった」「コスパ・タイパを重視するようになった」との意見が多いそう。ただ、実は「新人類世代」に対しても似たようなことは言われており、「同じような言説が繰り返されていると感じた」とのことです。一方、若者からが団塊の世代などに対して「老害」という言葉を使うように、上の世代をカテゴライズすることは、あまりなかったようです。パンスさん「昔から若者文化が出てきた頃から、大人が作ってきた体制に反抗するのはずっと続いてきたことではあるんですけど、『老害』っていうのはもっと直接的というか、すごくわかりやすくカテゴライズするところがあって。それぐらいわかりやすいレッテルというものが出てきた時代なのかなと思ってますね」進む大人の若者化では、若者と上の世代がどんどん断絶してきているのかというと、そうでもないようです。パンスさんは「若者と大人の境目がだんだん希薄になってきている」と語り、今は大人も若者っぽい服装を着たり、ロックフェスを観に行ったりと、若かった時の頃のものを受け継いで歳を取るというパターンが増えてきているとまとめました。この本を読むと、あらためて自分がどの世代に当てはまっているのか、上の世代はどのような若者の時代を過ごしていたのかが見えてきそうです。(岡本)