2006年2月17日にクリプトン・フューチャー・メディアが発売したバーチャルシンガー「KAITO」が、今年20周年を迎えました。2月22日放送のCBCラジオ『RADIOMIKU』では、南波星那がKAITOのアニバーサリー曲などを紹介し、その多面的な魅力を紹介しました。KAITO20周年書き下ろし楽曲オープニング楽曲は、世界最大規模のボカロ楽曲レーベル「KARENT(カレント)」より選曲した「青炎」(せきこみごはんfeat.#KAITO)。KAITO20thAnniversaryに向けて書き下ろされた楽曲です。南波「光が広がっていくような壮大なイントロから始まる楽曲で、静かで熱い青い炎が見えるようで、KAITO兄さんの静かな情熱といいますか、20周年を迎えた強さを表現しているような曲だと思います」青炎(せいえん)と声援、2つの意味が掛け合わされている曲ですが、歌詞からも伝わってくるものがあるとのこと。決して最初は売れたとは言えなかったKAITOでしたが、「いろいろあったけれど、それでも呼ぶ声が、暖かい君の光が凍える命を溶かしていく」との点で、声がピックアップされていると分析する南波。歌詞からは、歓声に包まれながらステージに出ていくところが浮かび、華々しく始まるアニバーサリーを彩るかのように感じたといいます。自信がない自分を代弁続いては、2021年にKAITO15周年で書き下ろされた「レイニースノードロップ」(Re:nGfeat.#KAITO)。この年の「マジカルミライ」のライブでも演奏された曲です。南波「このタイプのロックめちゃくちゃ好きなんですよ。歌詞に注目すると、胸が痛くなる楽曲ですね」切ない印象の声に加え、「代わりはいくらでもいて選ばれない自分」「黙った僕の存在意義がどこにもないんだ」といった歌詞には、「自分に対して思ったことがある人は多いのでは?」と南波。その気持ちをKAITOが代弁してくれているかのような印象を受けると続けます。代弁して背負ってくれた上で「声を上げろ弱い僕は嫌なんだ」と、励ましも含まれた曲だと分析。だからこそ、胸に深く刺さるのかもしれません。治安の悪いKAITO続いては2021年9月に投稿された「シャンティ」(wotakufeat.#KAITO)。現時点で、YouTube再生回数は約1555万回という驚異の記録を残しています。小説にもなり、昨年はコミック単行本が発売になるほどの人気曲ですが、この曲への印象を「治安が悪すぎる!」と叫ぶ南波。南波「めっちゃ怖いですよ、これ。ちゃんと聴けば聴くほど悪いKAITOさんがいますね」「シャンティ」は、サンスクリット語で「平和・至福・穏やか・静寂」という意味だそうですが、曲としては好きでも雰囲気は真逆。「全然違くない?」と突っ込んみます。南波「KAITOさんのヌルッと懐に入ってきて、いつの間にかこっちが立場下になってそうというか。逃げられなくなって詰んで、最後は処理されて見向きもされなくなってしまいそうな」曲の数分で、こうも人生が転がり落ちていくのかと思うくらいの破壊力があるとしつつ、困ったことに何度も聴きたくなる中毒性があるとも分析。エキゾチックでアラビアンライトのような雰囲気の音、覚えやすいサビ、うまく使われている効果音など、ハマる要素も満載です。多面性も魅力続いて紹介したのは、2015年2月に投稿された3106。(さとる)さんの「みかぼし」。壮大なバンドサウンドとオーケストレーションをバックに、KAITOの熱い歌声が映える名曲です。初音ミク「マジカルミライ」のライブでは、ギターを抱えた「ミステリアス・バタフライ」というモジュールでファンを魅了しています。実はこの日、体調を崩し鼻声で収録に臨んだ南波でしたが、この楽曲をオンエアしている最中、突然鼻が通るようになったと明かします。南波「『みかぼし』って…すごい!」さらに特集を締めたのは、2016年2月、KAITO10周年を記念してhalyosyさんが書き下ろした「あったかいと」。タイトル通りひたすら暖かさに包まれた楽曲で、ユーモラスでもあるKAITOの一面が伺えます。誰かの気持ちを代弁したかと思えば、時に怪しさも振りまき、一転クールに熱く歌い上げたかと思えば、聴く人の気持ちをあたたかくし、さらに青い炎へと進化するKAITO。まるでタイプの異なる5曲からKAITOの魅力を存分に聴かせた回となりました。(葉月智世)