氾濫する「AI動画」対策に、イタリアの首相が「声」を商標登録

10月5日にロイター通信が伝えたところによると、イタリアのメローニ首相が自分の声の商標登録を申請したそうです。AIによる偽造や、ディープフェイクによる悪用への対策として行ったそうです。生成AIの普及によって、声を模倣した動画が氾濫し、自分の「声」の権利を守ろうという動きが出始めています。10月21日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子アナウンサーが社会問題ともなっている「生成AI」の問題について語ります。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く政治的発言の捏造対策に声を登録
メローニ首相が登録したのは、イタリア語で「私はジョルジャ・メローニ」というフレーズを2回繰り返した4秒間の音声。
これは、AIによる偽造や、ディープフェイクによる悪用への対策として行ったそうです。
つボイ「たしかに、本人が言っていないようなことが広まってしまっては、混乱を招きますよね。政治的な立ち位置が変わってしまうような発言が捏造されてはたまりません」
現在は審査中で、登録が認められるかどうかはまだ不明。
仮に申請が認められた場合、商標を無断で使われた場合に法的措置をとるための根拠になります。
ただし、AIによる複製そのものを技術的に禁止できるわけではありません。
「声も保護対象に」新たな判決が注目
つボイ「声の権利に関しては、日本でも大きな話題になっているようですね」
氾濫する「声の模倣」に異議を唱えたのは、声優の津田健次郎さん。
自分の声を真似して生成された動画が投稿アプリ「TikTok」にアップロードされ、運営会社の「ByteDance」に動画の削除を訴えた裁判が話題になりました。
対象動画がすでに削除されていたため、請求は形式的に棄却された一方で、「声もパブリシティ権の保護の対象になり得る」という新たな判決が注目されました。
つボイ「新しいものが出てきてもしっかり対応して、声優さんたちの声の権利が守られるようにしてほしいですね」
生成AIと声優が共存できるようになってほしい、SNSで共有せず個人が楽しむ範囲で利用してほしいなど、声優の側にもさまざまな意見があるようです。
物真似は権利の侵害に当たらず
声の模倣と言えば、思い浮かぶのは「物真似」。
昔ながらの物真似は「本人でなく、別人によるものだと明確にわかる場合」であれば、原則としてパブリシティ権の侵害には当たらないようです。
つボイ「物真似で、本人が言いそうにないことを言う芸は面白いですね。清水ミチコさんなんかも。東京都知事になったり、総理大臣になったり。めっちゃ面白い」
従来のエンタメはなくさないでほしいとはいえ「ディープフェイクのようなもので私たちの重要な判断を惑わされては困る」と小高。
津田さんの裁判後、日本俳優連合は実際に演じる人のためのガイドラインを発表しました。
ガイドラインではAIの学習・音声の生成・公開利用など、段階ごとに事前の許諾を求め、適切な料金を支払うことが明記されています。
音声データがいくらでも生成できる時代になり、誰でもAIが扱えるようになったからこそ、人間の「良心」が大切だと締めくくる小高でした。
(nachtm)
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