ネパール土石流を引き起こした「氷河」の崩落

いま地球温暖化で重要な問題になっているのが、「氷河の縮小」です。先日ネパールで発生した大規模な土石流にも「山岳氷河」と地球温暖化が関係していました。ヨーロッパのアルプス地方で重要な観光資源となっている山岳氷河の保全はどのように行われているのでしょうか?9月30日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子アナウンサーが山岳氷河について語ります。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くネパールの大規模土石流にも関係
8月26日にネパールで発生した大規模な土石流では、死者1496人、行方不明6000人以上を出しました。この災害にも、山岳氷河と地球温暖化が関係しています。
つボイ「あれが崩れてきたんですよね」
小高「どんどん小さくなっている傾向なんだそうです」
「山岳氷河」と聞いて思い浮かべるのは、ヨーロッパのスイスやアルプス地方。大事な観光資源にもなっています。
つボイ「冬の海外旅行の案内で、山頂からアルプスの氷河を見渡す絶景を観に行こう、なんてよくありますよ?」
山岳氷河は、山の高いところに降り積もった雪が夏もずっと溶けずに、年々推し固められてできた巨大な氷の塊で、重力により何年もかけて下へ移動していきます。
氷河の表面が溶けて川の水源になったり、移動するときに山を一緒に削り、氷河が消えた後に海の水が入り込むことによって、「フィヨルド」のような地形を形成する要因にもなります。
最近の地球温暖化はここにも異変をもたらしています。
地球温暖化による土砂災害
小高「冬に降るはずの雪が雨に変わることが多い。夏は暑すぎて、溶けるペースが早い」
つボイ「それはわかりましたけども、どういう影響が出るんでしょうか?」
作られた湖が決壊して洪水になったり、周辺の斜面が不安定になり、土砂災害のリスクが高まることで、観光や農業への影響が大きいと考えられています。
こうした事態をなんとか食い止めようと、アルプス地方では夏になる前に太陽の光を反射する白いシートで氷河を覆い、氷が溶けるのを防ごうとしているそうです。
小高「簡単に言ったけど、これ大変だよね?」
つボイ「大変だよ」
小高「山岳氷河が小さくなっているって言っても、人間的にはデカいからね!たいへん大がかり」
外したシートの仕舞い場所を心配するつボイ。
セーターの羊毛素材が氷河を守る?
この活動が始まったのは、2005年前後。
小高「氷河から遠いんで知らなかったけど、ずっとやっていたんだって!」
防水シートは研究が重ねられ、より良い素材が年々開発されているそうです。
先日、スイスの大学院生たちが行ったのが、白い羊毛を使用した素材を従来のプラスチック素材と比較する実験。
比較検証の結果、氷が溶けるのを防ぐ力は従来品と同じ程度ということが分かり、今後の活用が期待されています。
小高「ウールを使ったシート」
つボイ「ウールといえば、温かいセーター。保温のイメージがありますけども、氷河を守る力もあるということですか?」
小高「保温性もあるけど、氷河の冷たさも逃さない断熱性もあるわけですね。外からの熱が氷河に伝わりにくくなる。効果的らしいです」
この新しい素材は、プラスチックを使用した合成素材を減らすとともに、廃棄されてしまう羊毛の有効活用などにも期待されているそうです。
(nachtm)
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