SLの修復、老舗劇団の劇場閉館…愛知県で起きた真逆のニュース
『CBCラジオ #プラス!』では、新聞記事をもとに、地元愛知県の話題を取り上げています。5月7日の放送では、愛知県豊田市で達成したSLの独学修復プロジェクトと、名古屋市の老舗児童劇団「劇団うりんこ」の劇場閉館について取り上げました。“再生“と“幕引き“といった真逆のニュースについて、宮部和裕アナウンサーと山本衿奈が語ります。
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まず取り上げたのが、長年屋外に放置されていた蒸気機関車を、愛知県豊田市の設備工事業者・石川昭さんが修復したニュース。
このSLは、1970年代のSLブームで開業した民間施設「多賀SLパーク」に展示されていたもの。施設閉鎖後は滋賀県多賀町で保存されていましたが、活用方法を模索する中で、2022年に石川さんへ無償譲渡されたといいます。
石川さんは建設機械の修理経験はあったものの、SLの修理は初めて。それでも解説書を読み込み、詳しい人に助言を求めながら、毎日6時間にわたって修復作業を続けてきました。
長年雨ざらしだったため腐食や汚れが激しかったものの、部品をひとつずつ分解してサビを落とし、不足部品を集め、穴の開いた箇所は板金塗装で補修。さらに配管をつなぎ、蒸気の代わりに圧縮空気を送り込むことで、ついに車輪を動かせる状態まで復活させました。
宮部「譲り受けるだけでも大変なことですけども、維持、管理、そしてお披露目ということなんですね」
修復までの5年間の苦労は想像以上のものでしょう。
石川さんの強い思い
修復には多額の費用もかかったといいますが、石川さんの思いはそれを上回ります。
「SLはひとつの歴史なので、本とか絵じゃなくて、動く当時の姿で残したい」
こういった思いから、ひとりで修復作業を続けてきました。
実際の修復された写真を見て、宮部と山本は思いを馳せます。
宮部「実際に見たら迫力あるでしょうし、この見事な整備された黒色は素敵でしょうね」
山本「音だったりとか、この香りとかね、やっぱり体感しに行きたい」
SLのお披露目は5月10日、豊田市吉原町の「石川製作所」で午前9時から午後2時まで行なわれる予定です。
劇団うりんこ、劇場に幕
続いては名古屋市名東区を拠点とする老舗児童劇団「劇団うりんこ」が、2027年3月末で「うりんこ劇場」を閉館するニュースです。
劇団は1973年設立。1986年に現在の劇場を建設し、自主公演のほか、事務所や稽古場としても活用してきました。
しかし、コロナ禍で収益が大きく落ち込み、現在も回復しきっていないことから、劇場を売却して負債を減らす方針だといいます。
一方で、劇団自体の活動は継続予定で、別の稽古場を借りながら公演活動を続けていくとのことです。
宮部が演劇体験振り返る
劇団うりんこの公演の約8割は学校公演で、ピーク時には愛知・岐阜・三重だけでなく全国で年間500ステージを行なっていました。
1973年生まれの宮部も、母校の小学校で毎年公演が行なわれていたといいます。
宮部「生でお芝居を見た最初の経験は、劇団うりんこじゃないですかね」
懐かしそうに語る宮部は、公演当日の設営風景についても印象深かったようです。
宮部「設営の様子が見たいんですよ。1日にして自分たちの体育館でそこがホールになるわけですからね」
俳優だけでなく、客席の横で音響機材を操作するスタッフの姿まで含めて、こども心に強く記憶に残っていると明かしました。
宮部「劇場としては閉めても、この活動をそのまま続けてほしいですね」
SLの“再生”と劇場の“閉館”という対照的なニュース。形は違っても、どちらにも地域の歴史や文化を次の世代へつなごうとする人々の強い思いが感じられます。
(ランチョンマット先輩)
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