16歳未満はSNS禁止!オーストラリアで法施行
オーストラリア政府は10日、16歳未満のSNS利用を禁止する法律を施行しました。国家として禁止するのは世界初で、暴力や自殺などこどもの心身に悪影響を与えるコンテンツや誹謗中傷やイジメから、こどもを守るためとしています。規制の動きはヨーロッパや東南アジアにも波及し、世界的な潮流になるかどうかが注目されています。12月13日放送『北野誠のズバリサタデー』(CBCラジオ)では、原武之弁護士が気になるニュースとして産経新聞の記事を取り上げ、法律の問題点などについて解説しました。聞き手はパーソナリティの北野誠と加藤由香アナウンサーです。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く違反企業には莫大な罰金も
この法律では、MetaやTikTokなどSNSを運営する企業が、16歳未満にアカウントを保有しないよう合理的な措置を講じなければならないとしていますが、どのような対応が必要なのか難しいところ。
しかし、重大な違反を行なった場合は約51億円と莫大な罰金が課せられてしまうため、まずは現在アカウントが作られないようになっています。
この方針を支持するオーストラリアの親は、少なくないとか。
原「良からぬ面を見ると確かにたくさん不安で、閲覧制限とかすり抜けちゃって見ちゃうし、なかなか規制の目が行き届かないので、全面禁止してくれると安心だと」
やはり誹謗中傷の温床になっていたり、違法薬物に近づきやすいという点では賛成が多そうです。
SNS禁止のデメリット
SNSを禁止することはよく理解できるとしつつも、一方ではデメリットがあると主張する原弁護士。
原「一方でいろんなこどもからも発信したり、YouTubeとか流したりいろんなチャンスをつかむ場でもあったのは事実で。世界とつながったりというのはあったと思うんですね。
それが全面禁止すると、その機会がないという不利益の部分もあって。
あと、これで本当に防げるのかと。すり抜けていく人たちも多いと思うので、結局1番悪い人たちはすり抜けてきて、良い面だけ阻害されちゃうというのも気になるので」
果たして国による禁止は効力があるのか、また、SNSを禁止することによってこどもの安全に役立つのか、注目されます。
生成AIへの依存し過ぎも危険
北野はSNSだけではなく、生成AIの危険性についても取り上げました。
以前、アメリカでは生成AIを使って悩みを相談したり精神的な安定を求めた結果、自殺してしまったという学生がいて衝撃を与えました。
統計が出ていないため、実際にそのような若い人が多くなっているのかどうかは不明ですが、生成AIならではの対応がその理由のようです。
原「結局、質問者に迎合する側面があって。質問者を全部励ましてくれればまだ良いのかもしれないですけど、暗い質問をしていくと暗い回答が返ってきてドツボにハマっていくという話もありますし。
実際AIがどういう反応をするのかっていうのが誰も検証をしていないので、こどもが使うと危ない精神状態になってしまったり、間違った方向になってしまったり」
ネットの利用にしても、気になるニュースを検索していると、そのような話題ばかりネットで出てくるようになってどんどん気になっていったり、自分の都合に良いものばかり出てきて思い込みが激しくなってしまったり。
SNSやネットはかなり便利なものですが、そればかりに依存したり過信したりするのはあまりよくないようです。
(岡本)
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