絆創膏で虐待疑い?保育園で起きた衝撃の誤解

10月15日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』。この日のテーマ「それは誤解です」には、絆創膏や上履き忘れなど、こどもの日常的な行動が虐待疑惑に発展してしまった保護者たちの困惑体験が寄せられました。園長室に呼び出されたり、児童相談所に通報されたりと、普通の子育てのひとコマが思わぬ誤解を生んでしまった、ちょっと笑えない体験談です。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く園長室に呼び出された母親の困惑
リスナーのAさんから寄せられた投稿は、保育園での衝撃的な出来事でした。
いつものように娘を迎えに行ったAさんは、担任の先生に「お母さん、ちょっとこちらへ」と園長室に案内されます。そこには園長先生、副園長、主任の先生が待機しており、後から娘と担任の先生も入室してきました。
「わけがわからず、なんでこんなに囲まれているのだろうと」(Aさん)
園長先生は「お母さん、包み隠さずちゃんと言ってください。〇〇ちゃんのこの絆創膏はなんですか?しかもこんなにたくさんあちこちに貼られてますが、はっきり言ってもらえますか?」と問いただしてきました。
この瞬間、Aさんは虐待を疑われていることに気づいたのです。
絆創膏が引き起こした誤解
実際のところ、娘さんが貼っていた絆創膏は虐待とは全く関係のないものでした。
「確かにあちこちたくさんの絆創膏を貼っていました」(Aさん)
娘さんがちょっとものに当たったりして痛いと、自分から「絆創膏を貼って」とお願いしてきていたのです。しかも好きなキャラクターの可愛らしい絆創膏で、本人も貼ってもらうとテンションが上がって楽しんでいました。
それを先生たちに伝えても、なかなか疑いは晴れませんでした。「なら剥がしてもらってもいいですよね」という段階まで進んだ時、偶然にも娘さんの手が机に軽く当たります。すると娘さんはいつものように「痛い、絆創膏」と言い出し、ようやく疑いが晴れたそうです。
「どう考えても、あんなこども向けのキャラのついた小さい絆創膏で、どんな虐待の傷を隠すというんでしょうか?」(Aさん)
上履きなし・裸足・同じ服
この投稿に、同様の経験をしたリスナーから反響が寄せられました。
「思い出しました。娘が小学生の頃、学校の上履きを何日か持っていくのを忘れていました」(Bさん)
Bさんの娘さんは靴下を履くのが当時大嫌いで、裸足で過ごしていたとのこと。おまけにお気に入りの洋服があり、そればかり着て行っていました。
ある夜、担任から「上履きもなく裸足です。洋服も毎日同じですが」と電話があり、虐待を疑われていることに気づいたといいます。
「上履きを忘れてるなんて知らなかったし。服は洗濯したものを着せてるし。まあ疑われる余地は十分ありますけどね」(Bさん)
翌日は上履きを持たせたことを確認し、服はいつもと違うものを着せ、靴下も履かせて登校させたそうです。
児童相談所で1週間
さらに深刻な事例も寄せられました。Cさんの投稿によると、こどもの顔に傷があったときに、小学校で先生に聞かれて答えなかったために児童相談所に通報され、こどもが連れて行かれてしまったといいます。
「1週間ほど経って帰ってきましたが、何が起こってるのかさっぱりわかりませんでした。もっと調べて欲しかった」(Cさん)
実際は自転車で転んだだけだったそうですが、こどもが答えなかったためにこのような事態になってしまったそうです。
絆創膏を貼りたがる子、お気に入りの服ばかり着る子、知らない大人の前で固まってしまう子。どこにでもいる普通のこどもたちの日常が、虐待疑惑につながってしまう現実。
こどもを守ることの大切さと、日常生活の些細な出来事を見極める難しさを、改めて感じさせられるエピソードでした。
(minto)
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