プロ野球「リプレーセンター」導入。一番心配なことは?

8月4日、日本野球機構(NPB)は来季から「リプレーセンター」を導入することを発表しました。判定に異議のある場合、監督が映像のリプレー検証をリクエストできますが、「リプレーセンター」はこの検証を全球場で一括して検証できるというものです。9月20日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』では、人気野球ユーチューバーのトクサンとライパチさんを迎え、このリプレーセンターへの意見を語ります。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くセ・リーグ変わります
まず話題はセ・リーグで2027年度から導入される指名打者(DH)制について。
ライパチ「高野連はもちろんDH制決めました。それに倣ってセ・リーグも決めたと言われてますけど、セ・リーグはさらに上のリプレイ制度も入れますから」
ちなみに高野連、東京六大学野球連盟、関西学生野球連盟でも2026年シーズンからDH制の導入を決めました。
ライパチ「我々野球界を引っ張っていくセ・リーグは、DH制だけじゃ収まりませんよ!」
若狭「ライパチさんどの立場なんですか?セ・リーグ代表者?(笑)」
2027年までの2年間のセ・リーグの準備の間に、NPBではリプレーセンターも設置していく構想です。
ライパチ「2年後にすごいセ・リーグになりますから」
NPBリプレー検証の現状
若狭「この番組でも、元審判の方に取材してリプレー検証のやり方を事細かに教えてもらいました」
現地の球場で3人の審判が集まり、地元放送局が流しているVTRを小部屋で見るだけ。
その映像を止めることもできなければ、巻き戻し、スロー再生、拡大もできません。
それを見るモニターは、家庭用テレビと同じ画質、同じサイズ。大きくても50インチほどだそうです。
若狭「要は家庭と一緒なんですよ。それを見て、3人の多数決で判断するんです」
試合中の審判は当然息も上がっているし、試合にも入り込んでいます。冷静でいようと思っていても、なかなかうまくはいきません。
NPBではリプレー検証導入の初期から「これでは厳しい」との意見がありました。
ファン同士の対立は減る
ライパチ「いま球場によってはリプレーがないところもあるじゃないですか」
特に地方球場は設備を揃えるのも厳しいようです。
ライパチ「それも味があると言えば味がありますけど」
選手からしたら、人生が懸かっているワンプレー。不公平な判断をされてしまったら泣くに泣けません。「公平な判断ができるシステムの構築は必要」とライパチさん。
ライパチ「少なくとも、ファン同士がぶつかるような変な盛り上がりはなくなりますね」
実際に見たMLBの現場
トクサンとライパチさんは、ニューヨークを訪れた際、MLB本社の中に設置されているリプレー映像を検証する外部の施設を見学したそうです。
NPBで検証に使うのは中継担当の放送局が撮影する3~4つの映像ですが、MLBでは専用のカメラで少なくとも6~7個の映像を撮っていたそうです。
トクサン「全角度から見れるし、スローでもめちゃ綺麗に映るんです」
NPBでは最初から予算がかけられないとしても、「段階的にスタートして将来的にMLBレベルに持って行くのもあり」と続けるトクサン。
これだけはやめて
しかもMLBでは、リプレー検証に携わる人たちの身元をオープンにしているそうです。
トクサン「これがまた天下りだなんだと言われたら、日本の悪いところが出ると思います」
ライパチ「そりゃあ審判の偉い人たちがまずやりますね」
トクサン「それは最低」
ライパチ「今(審判を)している人たちがやります!」
またMLBの施設の中には女性スタッフもいたそうです。
若狭「本当に映像のプロがいるんでしょうね。そこもしっかり整備して、NPBでも良い野球を見せて欲しいですね」
2027年はNPBとセ・リーグの変化に期待したいところです。
(尾関)
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