焦りは禁物?「トランプショック」で読めない株価

トランプ政権の関税政策をめぐり、金融市場では不安定な値動きが続いています。4月7日の東京株式市場では終値としては過去3番目に大きい2,600円余りの下落幅を記録しましたが、翌日8日には買い戻しの動きが広がり、2,100円余り上昇するといった急反発な展開を見せ、いまだ値動きが荒い状態です。8日に放送されたCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』には、株価の先行きを見守るリスナーからの投稿が寄せられました。
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3月下旬からズルズルと下落していた株価は、4月に入って下げ止まるかと思いきや急落。リスナーからも困惑した様子がうかがえます。
「新聞を見ると、何千円の株は何百円に下がっていて、株主の顔が浮かびます。よく『株価に一喜一憂せずに長期に持てば上がる』と言われますが、なかなか判断は難しいですね」(Aさん)
「世界同時株安の状態になってきました。この混乱はすぐに収まらないでしょうね」(Bさん)
さらに急落したかと思えば急反発したりと、読めない展開が続いていることも特徴です。
「資産は株で運用していますが、この2日くらいで何もしないでうん百万消えました、もう笑うしかないです。(中略)普通は悪材料が出尽くしたところで安値を買うものなんですが、トランプ相場は暴落しても急反発で上がってしまうので、どこで買っていいのかわかりません」(Cさん)
多くの人が、景気の行く末を慎重に見守っているようです。
米国内も大打撃
株価下落の背景にあるのはトランプ政権が推し進める関税政策ですが、影響は自国にも及んでいます。
アメリカでは老後資金を株で運用している人が多いようで、株価の下落はアメリカ人の多数にとって損な結果となってしまいます。この状態が続くようであれば、アメリカ国内の年金生活者からもトランプ大統領に良い印象を抱かない人が増えるかもしれません。
つボイ「日本だって老後の生活資金に2,000万円が必要だと言っていますよね。要するに年金制度がおぼつかないから自分たちで何とかしてね、と言ってるわけです。その方法の内のひとつにNISAなんかがあるわけで、年金生活者への影響はアメリカだけのことではないような気がします」
焦りは厳禁
そんなNISAに関しても、リスナーからこんな投稿が寄せられています。
「人によっては『新NISAはもうだめだ、やめるべき』と言っている人もいるようですが、私はむしろチャンスだと思っています。株が下がれば月々積み立てている金額でより多くの株を買うことができますから。
現在株価が下がっている原因ははっきりしています。トランプ氏が退陣すればまた株価は元に戻る可能性は高いです。そうすると株価下落で余計に買えた分は利益になります。積み立てNISAやiDeCoは長期目線で見るべきものです」(Dさん)
小高「前々から言われてましたけど、NISAや云々ていうのは長期的に見ていくべきものなので、少し落ち着いて様子を見ないと。ここで『もう売らなきゃ!』とか『辞めなきゃ!』ってなるのは一番よくない手だっていうのはいろんなところで言われてますけどね」
数字を見るとドキっとしてしまいますが、株の乱高下は一時的なものです。慌てて売らない、買わないの大原則を忘れないことが大切なようです。
保有が吉?
長期的に株を保有しているというつボイにも、こんな質問が届きました。
「この調子では私が生きている間には手放せないかもしれません。つボイさんの塩漬けは、塩梅よく漬かったままでしょうか?」(Eさん)
つボイ「漬かったままです(笑)」
株の塩漬けとは、購入した株価が下落しても損失を確定させずに保有し続けることです。
小高「長い目で見て、こういうことがあっても慌てないでしっかり保有を続けて結果的に利益を出しているリスナーさんがいる一方で、同じように塩漬けにしているつボイさんは…あんまり得してるところまで来てないような気がしますが(笑)」
心配されているつボイの塩漬け株ですが、「やはり長期保有がいい」とつボイ。
つボイ「宝くじとか競馬の馬券は、一回外れたらもうそれでおしまいですよ。でも株は『めっちゃ下がった!』も『めっちゃ上がった!』もあるので。基本はずっと持っておく方がいいと思います」
金融市場に関しては、今後も不透明な展開が続きそうです。慌てず見守る姿勢を崩さないようにしたいですね。
(吉村)
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