家計の味方!地域密着型スーパーが驚きの格安価格を実現している理由
食品の値上がりが続いている中、お買い得の高級肉などがズラリと並ぶ食品スーパー「マルス」。信じられないような価格の商品や大容量の惣菜パックでお客さんを虜にしています。様々なアイデアで他のスーパーとは一線を画して激安価格を実現している驚きの経営戦略を取材しました。
買い物客も絶賛する価格
1946年創業の「マルス」は、愛知県を拠点に8店舗を展開する地域密着型のスーパーです。2021年10月にはマルス安城アンフォーレ店をオープンし、他では見られない価格で買い物客を虜にしています。
買い物客からも「安くてものがいい」「他のスーパーと比べてとても安い」と絶賛する声が寄せられていました。
マルス安城アンフォーレ店を店長としてとりまとめている杉浦広大さん(32歳)は、
杉浦店長「安城にはあまり安売りスーパーがないので、毎日かなり賑わっていますね」
売り場には、精肉コーナーでは国産若鶏のモモ肉や国産牛のサーロインステーキ、鮮魚コーナーでブロック売りといわれる大きなパックがどれも超が付くお値打ち価格で並んでいます。
大量仕入れ・大容量販売で人件費カット
安くできる理由は、肉や魚の種類を絞り大量に仕入れて安く売っているから。
一般的な店舗のように小分けしてからパック詰めして陳列するのではなく、1kgなど多めに詰めたり、魚の切り身をそのまま売り場に出して買い物客自身に袋詰めしてもらったりと人件費を削り、価格へ反映しています。
総菜コーナーにも、驚きの商品がありました。人間の顔より大きなサイズの“マルス名物ジャンボチキンカツ”や若鳥の唐揚げ1kgが詰まったパックなど、大家族にとって心強い大容量の商品が多く並びます。
また、商品をカゴ車(商品を運搬するときに使う台車)にそのままラップを巻いて陳列したり、お客さんが手に取りやすいよう箱の側面に穴をあけた段ボール陳列するなど、簡単に補充できて陳列棚も節約できるよう徹底した工夫がされていました。
杉浦店長「より簡単に人件費をかけずに商品を陳列して、商品の売値に反映して安く売る」
売場の部門長が直接仕入れて価格を決定
マルス最大の特徴は、各売り場の部門長が仕入れを担当するだけでなく、価格交渉も行っています。仕入れ先と直接顔を合わせて信頼関係を構築し、値切っても応えてもらえるため店頭で安く売ることができるのです。
逆に仕入れ先から商品が余っていて助けを求められた時は、快く購入。「持ちつ持たれつ」の関係こそが生命線でした。自分の采配で商品の買い付け価格を決定し、各売り場で月に4回ほどある特売日の目玉商品を決めています。
杉浦店長は、月末になると「利益が出なかった」と部門長から報告を受けることもありますが、お客さんが喜んでくれることが地域ローカルスーパーの使命だと考えています。
杉浦店長「お客さんに『ありがとう』って言われたいがために、いいものを安く売る」
ローカルスーパー・マルスが目指すものはお客さんの笑顔と「ありがとう」の声。そして少しの利益です。今日もお客さんの笑顔のために、お値打ち商品を陳列し続けます。
CBCテレビ「チャント!」4月1日の放送より。