たった1か月しか通れない道!?北海道にある“幻の道道”とは

ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、YouTubeチャンネル「おもしろ地理」でさまざまな道を紹介している道マニアのかずまるさんが、北海道にある“幻の道道”を巡ります。
1年のうち1か月だけ開通する“幻の道道”

かずまるさんが「今どうしても行っておきたい道がある」と訪れたのは、北海道上川郡。
(道マニア・かずまるさん)
「通称“幻の道道”と呼ばれている道路を紹介したい。1年のうちわずか1か月しか開通しない道道で、そんな道はここ以外ないと思う」
“幻の道道”と言われているのは、「北海道道1116号 富良野上川線」の一部の区間。

(道マニア・かずまるさん)
「10月から翌年5月ぐらいまで冬季通行止めになる道は多いが、紹介する“幻の道道”は11か月も通行止めになっている」
道道でありながら、なぜ1年のうち1か月しか通れないのか?その理由を探るべく、実際に“幻の道道”を通り、その背景にある歴史を紐解きます。

かずまるさんは道道1116号を進み、「俵真布(たわらまっぷ)第3ゲート」から北上。“幻の道道”を目指します。しばらく車を走らせ、“幻の道道”の入り口に到着すると…

(道マニア・かずまるさん)
「ここから先が幻の道道、通称『チョボチナイロード』。いつもは9月から10月まで開通しているのが当たり前だが、今年は8月から開通している。8月に開いているケースはほとんどないから異例のこと」

入り口には開通期間を示す案内看板が設置されており、例年は9月半ばから10月半ばまでの開通ですが、2026年は8月6日から10月15日まで開通。2025年は8月下旬から開通していたそうで、2026年はさらに上回る過去最長の開通期間だとかずまるさんは言います。
「北海道道1116号 富良野上川線」の一部区間 11か月通行止めの「チョボチナイロード」

例年より早く開通していることに驚きを隠せないかずまるさん。いよいよ幻の道道区間へ入っていきます。
(道マニア・かずまるさん)
「この道路自体は2012年9月にできた道で、10月に冬季通行止めに入った。それから2017年まで4年間ぐらい通行止めのままになっていた」
しばらく車を走らせ、チョボチナイロードの真ん中あたりに差し掛かると、「1.5車線の区間から、幅が広めの2車線の立派な道になる」とかずまるさん。

さらに進むと、旭川市街地や大雪山(たいせつざん)系が一望できる「嶺雲橋(れいうんばし)」をはじめとするビュースポットが出現します。毎年、開通期間を狙って道外からも多数の観光客が訪れるほど人気のスポットだそう。
さらに進んだ先で、「ここが東川北7線ゲート。ここで幻の道道の区間は終わり」と告げ、「チョボチナイロード」が終わります。
幻の道道と呼ばれる「チョボチナイロード」の全長は12.4km。谷を跨ぐように複数の橋を架けるなど、長い年月と労力をかけて造られたにもかかわらず、なぜ1年のうち約11か月も閉鎖してしまうのか?

(道マニア・かずまるさん)
「雪が降ると、5月から夏にかけて雪解け水がこの地下一帯をたくさん流れる。そうすると、土砂崩れが起きやすい」
チョボチナイロードは、すぐ東にそびえる大雪山系の雪解け水が地下に大量に流れ込む影響で、5月を過ぎても地盤がしばらく安定しません。

特に嶺雲橋の辺りは急な山の斜面が連続する区間にあたるため、地すべりによる崩落のリスクがあり、雪解けの時期を過ぎてもすぐには開通できないとのこと。
地下水の水位が下がって地盤が落ち着き、安全に通行できるようになるのは例年9月半ば頃。しかし、10月半ばには凍結や積雪の恐れがあるため、すぐに冬季通行止めに。こうした事情から、チョボチナイロードは1年のうち、わずか1か月しか通れない道となっています。
(道マニア・かずまるさん)
「2012年9月にこの道路が開通した段階では、冬季通行止めだけにする予定だったが、2013年5月に地すべりや土砂崩れが起きるかもしれないということで、2017年までずっと通行止めだった」
さらに、「地すべりの対策を行った上で、2017年9月から10月という短い期間で4年越しに再開通した。その後、10年近くずっと続いている」と続けます。
また、かずまるさんによると、この道路にはかつて壮大な計画があったそうで…

(道マニア・かずまるさん)
「『旭山動物園』や『青い池』、『ラベンダー畑』などの観光地帯を短絡的に結んで、高速バスとか通れるように道を高規格にした」
1994年、富良野上川線は、周辺の観光地を結ぶ全長87kmの長大な道路として計画されました。しかし、山岳地帯ゆえの厳しい難工事などにより事業計画が見直され、約29kmを建設したところで計画を変更。その後、着工済みの区間だけが整備され、2012年に現在のチョボチナイロードが誕生しました。
(道マニア・かずまるさん)
「綺麗な景色の裏に開発の苦労があったりして、この“幻の道道”自体が観光地になった」
続けて、かずまるさんは「温暖化で雪が少なくなってきているので、雪解け水が徐々に少なくなっていって、開通期間が少しずつ延びているのではないかと思う」と推測します。
CBCテレビ「道との遭遇」2026年10月13日(火)午後11時56分放送より










