ステイホームで嫌なニオイに!?夏の体臭対策2020
サマリーSummary
専門家:関根嘉香
ステイホームで嫌なニオイに!?
身体の表面からは、皮膚ガスという生体ガスが出ています。誰でも発生しており、普段はあまり臭いません。しかし、生活や体調の変化によって嫌なニオイに変化する事があります。例えば、長く続いた外出自粛などにより食生活の乱れやストレスがあると全身からアンモニア臭が漂う原因に。
<全身からアンモニア臭が漂う理由>
・食生活の乱れ
体内では、たんぱく質が腸で消化・吸収される際にアンモニアが発生します。そのアンモニアは、主に肝臓に送られ処理されてから大部分が尿として排出されています。しかし、肉や魚を食べ過ぎると、肝臓での処理が追いつかなくなりアンモニアの量が増加。皮膚ガスや汗に混じって体外に放出されます。
・ストレス
ストレスを感じて交感神経優位の時間が続くと、アンモニア臭も比例して高くなる事がわかっています。これもストレスによる肝機能の低下が原因の1つだと考えられています。
自分のニオイをチェックする方法
<用意するもの>
・着用したTシャツや肌着
・ゴミ袋
<チェック方法>
▼シャツをビニール袋に入れ一度閉じる
▼窓の外の空気を嗅いで嗅覚をリセット
▼ビニール袋を開けてニオイを嗅ぐ
アンモニア臭対策
アンモニア臭は、血液中に含まれるニオイ成分が身体の外に出てくるため、身体の表面を洗っても落とす事はできません。そのため、体内から改善する必要があります。
・腸内環境を整える
アンモニア臭を改善するには、ヨーグルトなどを食べて善玉菌を増やしましょう。なかでも、ラクチュロースが入っているものがおすすめです。ラクチュロースとは、牛乳に含まれる成分で作られるオリゴ糖の事。ビフィズス菌を増やして整腸効果をもたらします。
・きのこ類を食べる
きのこに含まれるオルニチンには、アンモニアの分解を助ける働きがあります。なかでも、シメジはオルニチンの量がダントツ!毎日の生活に取り入れましょう。
年齢による体臭の変化(男性)
男性は、歳をとるにつれ体臭が変化します。30代後半から50代は、鼻につく酸っぱいニオイが特徴のミドル脂臭。そして、40歳を超えると古本や枯れ草のようなニオイの加齢臭。これらのニオイは、皮膚の酸化などにより皮膚の表面から出てきます。
<男性におすすめのニオイ対策>
・朝と晩にお風呂へ入る
朝晩お風呂に入る事で嫌なニオイの予防につながります。さらに、効果的なのがカンゾウ根エキス入りのシャンプーを使う事。漢方薬としても使われている成分で、ミドル脂臭を抑える効果が期待できます。
年齢による体臭の変化(女性)
女性は、30代がニオイの曲がり角。女性のニオイ成分には、桃の香りがするラクトンという成分があります。しかし、ラクトンは10代がピークで歳とともに減少。30代になると激減してしまいます。さらに、加齢臭の原因物質は40代から男性並みに増加。良いニオイが減り、嫌なニオイが増えていきます。また、女性の半数近くが気になっているのが頭皮のニオイ。歳を重ねると、頭皮に潤いがなくなり乾燥しやすくなります。すると、それを補おうと皮脂が多く分泌されるため、頭皮と頭髪のニオイが混ざりニオイがきつくなってしまうのです。
<女性におすすめのニオイ対策>
・ラクチュロースを摂る
ラクチュロースを摂取して腸内環境を改善すると、ラクトンが若干回復します。
・抗酸化成分を含む果物を摂る
アントシアニンやビタミンCなど、抗酸化成分を含む果物を摂るとラクトンが若干回復する事があります。ブルーベリーやレモン、キウイフルーツなどがおすすめです。
・優しく髪を洗う
ゴシゴシ洗うと皮脂の分泌が増えるため、優しく髪を洗いましょう。
ベトベト汗に要注意!嫌な汗のニオイを防ぐ方法
皮膚の表面には、汗を出す汗腺がありますが、全部の汗腺が働いているわけではありません。特に、外出自粛などで汗をかく習慣がなくなると汗腺機能が低下し、ベトベトした汗が出てきます。ベトベトした汗は、ミネラル分を多く含み蒸発しにくいため、皮膚常在菌などの細菌が繁殖しやすく嫌な汗のニオイにつながります。
<嫌な汗のニオイを防ぐ方法>
嫌な汗のニオイを予防するには、汗腺機能を高める事が大切です。おすすめは、お風呂。41℃のお湯に15分程度浸かりましょう。2、3週間続けると汗腺が刺激され、良い汗がかけるようになります。熱中症対策にもなりますので、ぜひお試しください。