「昨年、ドラゴンズが何勝したか覚えていますか?」―。川口和久氏がさらけ出した現実に与田竜浮上の本質あり
【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム
このコラム(?)は「サンドラ」を見られなかった全国のドラ友に話したい! と、ある意味一方的に番組の内容を共有するコラム(?)である。
3月15日の放送回は、「サンドラ2020解説者サミット」の完結編。3週にわたって放送された締めくくりは“大胆順位予想”を公開。察しのいい竜党ならお気づきかと思うが、ドラゴンズを優勝に挙げた解説陣は・・・いない!
ドラゴンズOBの川上憲伸さんは2位予想。タイガースOBでありながら現在進行形で自身をドラゴンズファンと公言する赤星憲広さんが3位。ドラゴンズ在籍経験のある多村仁志さんとギャオス内藤さんのお二方も3位とし、4名の解説者がAクラス入りの評価を下したことは素直に喜ぶべきか・・・。ちなみに、ジャイアンツOBで愛知県半田市出身の槙原寛己さんは、「来年も(番組に呼んでくれる)という話を最初にもらっていれば(上位にした)」と忖度なしのガチ予想は8年連続Bクラスとなる4位である。
各解説者のセ・リーグ順位予想の詳細は後述するが、“ドラゴンズが浮上するために必要なこと”として語られた中で惹きこまれるほど説得力があったのは(あくまで個人的感想)カープとジャイアンツで活躍された川口和久さんの“教示”である。説法はこんな問いかけから始まった―。
「ドラゴンズが昨年、何勝したか知っていますか?」
この問いに若狭敬一アナウンサーが「68勝ですか?」と答えると、川口さんは「そうです。じゃあタイガースは?」と続けて質問。ここから川口さんが語りだしたのはペナントレースの本質であり、それはまたドラゴンズがBクラスを脱却するための本質でもあった。
「(タイガースは)69勝。カープは70勝なんですよ。2位から5位までは1勝、2勝、3勝の違い。ここで一番大事なのが、タイガースは引き分けが6回。ペナントレースは勝率を争うもの。負けゲームを引き分けにして、負けゲームを勝ちゲームにできる体制をつくることができれば、僕はドラゴンズが2位(になる可能性)まであると思います。だから投手陣をしっかり整備してねって」
“あと一歩”の善戦を見せた昨シーズンをよくよく振り返ると“勝てたはずの試合”は1試合や2試合ではきかなかったように思う。思い出したくもないが、ある前半戦の東京ドームやZOZOマリンでみせられた悪夢のような逆転負けが典型。そのうちの何試合かをモノにしていれば結果は違うものとなっていた。
川口さんが指南した“投手陣の整備”はまさに納得。リリーフ陣では最優秀中継ぎのロドリゲスが抜けた穴埋めと守護神の確立が課題であり、先発陣においても大野雄大と柳裕也に次ぐローテの柱は必要不可欠。ドラフト2位ルーキーの橋本侑樹や3位の岡野祐一郎といった即戦力として期待の若手と新外国人ゴンサレスを含めた新戦力をいかに生かしてみせるのか―。オープン戦ラスト4連勝締めは、かなりいい感じ!! だと思っているのは筆者だけではないはず。あとは開幕を待つのみ。開幕・・・しますよね!?
最後に、今回のサミット参加解説者に加えスタジオ解説・井端弘和さんの“2020年セ・リーグ順位予想&理由”の紹介をもって、このコラムの締めくくりとしよう。
槙原氏のジャイアンツ予想:1位「戦力が整っている」
「やっぱりジャイアンツは戦力が整っていますから。ドラゴンズは4位にしていますけど評価は高いです。若いピッチャーも多いので上がり目はあるので」
槙原予想…『1位ジャイアンツ、2位ベイスターズ、3位ドラゴンズ、4位カープ、5位タイガース、6位スワローズ』
多村氏のベイスターズ予想:5位「筒香の穴と外国人選手の枠の問題が・・・」
「1位から5位は悩みました。もう分かんなかったです。(古巣の)ベイスターズはAクラスを狙える戦力はあると思うんですけど、筒香が抜けた穴や外国人選手の枠の問題がどう機能するのかなと・・・」
多村予想…『1位タイガース、2位ジャイアンツ、3位ドラゴンズ、4位カープ、5位ベイスターズ、6位スワローズ』
赤星氏のタイガース予想:2位「投手陣はいい。打撃さえ良ければ」
「タイガースのピッチャー陣は良いと思います。打つ方さえ良ければ。それはシーズンが始まらないと分からないですけど、矢野監督の指導でチームが変わりつつある。今年のタイガースはおもしろいかなと」
赤星予想…『1位ジャイアンツ、2位タイガース、3位ドラゴンズ、4位カープ、5位ベイスターズ、6位スワローズ』
ギャオス内藤氏のスワローズ予想:6位「やはり戦力が足りない」
「そうですね、今年は5強1弱ですね(一同爆笑)。今いるメンバーがどれくらい力を発揮できるか。山田と青木が引っ張ってくれていると思うのですが、やはり戦力が足りない」
ギャオス予想…『1位ジャイアンツ、2位ベイスターズ、3位ドラゴンズ、4位カープ、5位タイガース、6位スワローズ』
川口氏のカープ予想:1位「佐々岡監督は先発ピッチャーを6人揃えている」
「先発ピッチャーが6人ちゃんと(揃って)いるのかが大切。6連戦も多いですから、当然先発ピッチャーが6人いて、リリーフもちゃんとしていないといけない。カープは大瀬良、ジョンソン、新人の森下、床田、島内、アドゥワと佐々岡監督は揃えている。前半の100試合をどうやって先発ローテーションを組んでこなしていくのかがカギになると思います」
川口予想…『1位カープ、2位タイガース、3位ジャイアンツ、4位ドラゴンズ、5位ベイスターズ、6位スワローズ』
川上氏のドラゴンズ予想:2位「小笠原、梅津、山本が一年間ローテーションを守ったら優勝できる」
「ベイスターズは(活躍できる)選手が多いと思うんですよ。打てる選手、走れる選手、先発、中継ぎと一番揃っているのかなと。ドラゴンズは若手、特にピッチャー陣で小笠原や梅津、山本が一年間ローテーションを守ったら優勝できるでしょう」
川上予想…『1位ベイスターズ、2位ドラゴンズ、3位スワローズ、4位ジャイアンツ、5位タイガース、6位カープ』
井端氏のドラゴンズ予想:3位「ドラゴンズは最近の戦い方に元気がない。カープはルーキー森下が素晴らしい」
「タイガースの優勝は条件付きです。外国人打者が打つか打たないか。打たなければ優勝は無いと思います。本当はドラゴンズを2位にしていたんですけど、最近の戦い方に元気が無かったのと、カープは森下投手が素晴らしいピッチングをしていますので勝ちが増えるのかなと思って入れ替えました。ジャイアンツは投手陣が弱いかなと。ドラゴンズも弱いのですが、それ以上に弱いのかなと思って下にしました」
井端予想…『1位タイガース、2位カープ、3位ドラゴンズ、4位ジャイアンツ、5位ベイスターズ、6位スワローズ』
(このコラムを書いたのは・・・、サンドラ視聴歴約30年のアラフォーな竜党おっさん)