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監督経験者・谷繁氏ならではのススメ。防御率4点台のドラゴンズ先発投手陣だからこそ「オープナーをやる意義はある」

監督経験者・谷繁氏ならではのススメ。防御率4点台のドラゴンズ先発投手陣だからこそ「オープナーをやる意義はある」

【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】

CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム

このコラム(?)はサンドラを見られなかった全国のドラ友に話したい! と、ある意味一方的に情報を共有するコラム(?)である。2試合連続の逆転負け、前夜は今季10度目のサヨナラ負けによって借金が11に膨らんで迎えた8月11日の放送も、竜党を鼓舞するサンドラの姿勢は変わらない!!
“今後の試合をいかにして戦うべきか”とのテーマで組まれたラインアップから共有したいトピックスは4つ。まずは落合博満元監督が後半戦浮上のキーマンに挙げていた小笠原慎之介投手の今季初登板を分析した谷繁元信元監督と岩瀬仁紀さんの評価について・・・。

今季初登板・小笠原投手の岩瀬氏評「なにより良かったのは痩せたこと」――

10日のベイスターズ戦で364日ぶりの一軍登板を果たした小笠原は6回途中を2失点。勝利投手の権利を得ながらリリーフ陣がつかまり復活の白星はお預けに。それでも岩瀬さんが「久しぶりのピッチングで(初回に)先頭打者を2塁に置いたピンチを抑えたことがリズムに乗っていけるきっかけになった」と立ち上がりの粘りを好投の要因に挙げれば、谷繁さんも2回無死1、2塁の場面で「1-5-3」の併殺を取った状況判断を「場数を踏んできているというか、(野球)センスを持っている選手だと僕は思っているので」と高く評価。小笠原の今季初登板に及第点を与えたお二方の総評は以下。

岩瀬「投げっぷりはすごくよかった。なにより一番いいのは痩せたことです。(動きが)重く見えなくなったことが、慎之介にとって一番良くなったことだと思います」

谷繁「投げられたことは良かったんですけど、まだ彼の本当の力は出ていなかったと思います。下半身がもう少し使えるようになれば、もっといいボールが投げられると思う」

大島選手が井端氏に明かした竜の現状「チームの勝利より自分という選手が多い」――

「サンデードラゴンズ」に出演する井端弘和さんと大島洋平選手(C)CBCテレビ

ドラゴンズ浮上の徹底検証は内側からも!

竜の黄金期を攻守で支えた井端弘和さんがセンターラインの要である大島洋平選手に鋭く切り込む“名手対談”が実現。その中で興味深かったひと幕は、大島選手が明かした“チームの勝利に対する希薄さ”について。

井端「チームを引っ張るベテランとして、いま一番なにがこのチームに足りないと思う?」

大島「難しい質問ですね(苦笑)。やっぱり勝つという意思が弱いんじゃないですかね。負けなれているように思うんです。難しいと思うのは、僕や平田はある程度試合に出ることが決まっているメンバーとして、自分が打てても試合に負けたらモヤモヤしたまま終わる。でもチームが勝ったときに自分が打てなくてもすっきりしているんですよね。こういうレギュラーの人が今は少ない。チームというより自分が試合に出たいという選手が多いので、打てば次の試合も使ってもらえる。打たなければ外されるという雰囲気が大きいのかなと」

井端「あくまで優勝を狙ってのチームだからね。正直、みんなが打率1割台でも優勝すればいいわけで」

大島「この場面は、もうちょっとこうしたら点に結びついたのにとか。細かい野球の流れを若い選手たちが分かってきたら強くなるのかなと。僕が入団したころのメンバーは野球を知っている人ばかり。よくこの中で野球をやっていたなと、いまだに思います」

自己犠牲をしてでもチームの勝利を最優先する境地は、大島選手のように出場機会を約束されている立場にあるからこそ辿り着けるのか―。自己犠牲をしたにも関わらず報われなかった経験から個人成績を追い求めてしまうようになっているのであれば評価の見直しが必要であるし、そもそも“やらない”のではなく“やれない”のであれば二軍を含めた根本から教育の徹底は不可欠。はたして、この難題を解決する核心はどこにあるのか・・・。

谷繁元監督の提言「オープナーをやってみるとか」――

「サンデードラゴンズ」先発投手陣の平均投球回と防御率(C)CBCテレビ

“7年ぶりのAクラスへ、再浮上のカギ徹底解説”として谷繁さんと岩瀬さんが先発投手陣について持論を展開したシーン。岩瀬さんは「先発投手にはひとりでも多く投げてほしい。そうでないと後半に代わるピッチャーが増えれば増えるほど、誰かが(状態を)悪くしている可能性がある。ピッチャーの数はできるだけ少なく勝つのがベスト」と話した一方で、谷繁さんは先発投手陣の平均投球回「5.65」、防御率「4.17」(※8月10日終了時点)の数字に注目して、監督経験者ならではの視点で次のように提言されました。

「もちろん(先発投手が)長いイニングを投げるのが一番いいんですけど、これだけ先発が点を取られているということは攻撃をしていかないといけないので、どうしても代えざるをえないんですよね。極論でいえば、いま日本ハムがやっているオープナーとか、ショートスターターとかをやってみるとか。先に1、2イニングをリリーフに投げさせて、そのあとに先発を持ってくる。アレはいいところがあるんですよ」

残り40試合を切った終盤の戦い方として“オープナーの導入”に一理があるとのこと。ここまでの先発の成績から長いイニングを期待するのは現実的ではなく、攻撃面のバランスを考えた上でも戦術として試す価値はあるのでは―。このまま何の策も講じることなく2019年シーズンが終わっていくのであれば、谷繁元監督の案に一票投じたい!!

谷繁、岩瀬両氏とも、抑えはR・マルティネス推し

「サンデードラゴンズ」谷繁さんが"Aクラス入りの条件"を提示(C)CBCテレビ

7月中旬からチームを離れていたR・マルティネスがキューバ代表から戻り、一軍復帰が間近に期待される現状。岡田俊哉投手が代役として務めてクローザーについては、ふたたびR・マルティネスを据えることを賛成した谷繁さんと岩瀬さん。

岩瀬「ずっとマルティネスがやっていたので、マルティネスでいいと思います」

谷繁「勝ちパターンは絶対に作ったほうがいいと思います。信頼をしてマルティネスを置くのであれば固定をして、6回からどうやってしのいでいくのかを考えていければ一番いいと思います」

R・マルティネスがクローザーで落ち着くことで、抑えを経験した岡田が本来の持ち場である中継ぎで仕事を果たせばより一層厚みが出ることは間違いなし。藤嶋健人、福敬登、ロドリゲスを加えた5人で形成する「勝利の方程式」は期待十分。
最後に谷繁さんが“Aクラス入りの条件!”として示したノルマは、ジャイアンツとベイスターズ、カープとの残り23試合を最低でも17勝6敗。11日の試合を勝利したことでノルマは残り22試合で16勝6敗。うん! やっぱり厳しい状況は変わらないけど、応援するのみ。

(タイガース矢野燿大監督が9日の試合後に残した「一生懸命やっただけでは、俺らは済まされへんと思う。でも手抜いているやつは誰もおれへんと思う。でも俺らには見に来てくれるファンがいて、プロとアマチュアっていろんなことが違うと思うけど、やっぱり結果で示すっていうのがプロにはあると思うのでね」の言葉に心を揺さぶられて虎党になりかけたサンドラ視聴歴約30年のアラフォーな竜党おじさん)

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