珍回答続出!いったいどうやって使うの?少し変わった専門器具を触ってみたら
仕事で使う専門道具の中には、一般的に知られているものからなかなかお目にかからないレアな道具まで多くのものが存在しています。多種多様な仕事の専門道具で街角クイズをしてみると、子どもも大人も初めて見るものばかりで珍回答が続出!それぞれの道具を作り出す知恵に、驚きと感動がありました。「クイズ!何の道具でSHOW!?」を合言葉に、名古屋の繁華街・栄で街角取材しました。
問題⓵ぐにゃりと曲がった金属製の棒で作る意外なものとは?
第1問は、ぐにゃりと曲がった金属製の棒の先端に、円錐形のパーツがついたちょっと奇妙な形をしたもの。街角で家族連れに聞いてみました。
悪魔のシッポや穴を掘る、他にも工事でドリルのように使う、コンパスなどさまざまな意見が出ますが、なかなか見当がつきません。そんな中、別の家族連れのお兄ちゃんが道具を見て気づいたことがありました。
(中学3年生・兄)
「穴が空いてる」
よく見ると円錐の先端と、棒の端の方にも穴が空いています。これがヒント!正解は、息を吹き込んでガラスを作るものでした。実際に、ガラス工房で吹きガラスの職人さんに見せてもらいました。
(ガラス職人・奥村源基さん)
「吹きガラスで空気を入れるためのパファーという道具」
吹きガラスでは、一直線の吹き竿を使うイメージがありますが、製品をある程度成形した後コップの飲み口側から空気を入れて形を整えたい時などにパファーを使います。
(ガラス職人・奥村源基さん)
「(Q先端はなぜ円錐に?)ガラスに空気を入れる時に、パファーのヘッド(先端)がしっかり密着しないと空気がもれてしまって膨らんでいかないので」
使うことで、飲み口の形が繊細で特徴的なグラスが作れるのです。
問題②金属製で様々な形があり先端に丸い玉が付いた道具で直すものは?
2問目は、金属製の形が違う2つの道具ですが、どちらも同じ用途で使われます。ポイントは、2つとも先端が丸い玉になっていることです。
指揮棒やマンホールのふたを開けるときにひっかけて使うなどの答えがでますが、どれも違います。ヒントは楽器に関係したもの。母娘でダンスを習っている音楽好き一家が挑戦。当てたいと意気込みます。
(小学5年生・姉)
「ママ楽器やってたんでしょ」
どこかで見たことがあるという母親の横で、父親が一言。
(40代・父)
「(楽器の)曲がったところに差しこんで掃除する。(掃除じゃなくて?)修理?」
正解は、金管楽器の修理に使う道具でした。 修理も請け負う老舗の楽器店で、実際に使うところを見せてもらいました。
(リペアセンター・センター長・中村直哉さん)
「(これは)トランペットやホルンなどの金管楽器のへこみ直しをする道具です。名前をデントロッドといいます」
トランペットなどの金管楽器は主に真鍮でできていて柔らかく、へこみなどの傷がつきやすい性質があります。このデントロッドを万力に装着し、楽器のへこんだパーツをかぶせて内側からあの先端の丸い玉を押し付けてへこみを直します。デントロッドにはたくさんの種類があり、楽器の形や大きさ、種類によって使い分けるのです。
問題③パパの趣味に関係した道具!手早く集めれば存分に練習できる?
最後は、手で持つ柄のようなものの先には変わった形の金属。輪っかになった針金のような物が、いくつも並んでいます。レンコンを収穫するために使う、クリームなどの液体を混ぜる、栗拾いに使う、など様々な意見が出ました。ヒントはパパがやりそうな趣味が関係しています。
通りかかった家族にパパの趣味を聞いてみました。
(40代・父)
「釣りとかはやります」
残念ながら釣りには関係していません。横で聞いていた子どもが何か思いつきました。
(中学2年・姉)
「ゴルフ!」
ここで父親がゴルフボールを池などからすくうものだと答え、ほぼ正解です。
実際にゴルフの打ちっぱなしの現場で使用するところを見せてもらいました。練習をすると散らばるボールを手早く集めるのに使います。名前は「ゴルフボールピッカー」。針金をボールの上から押さえつけると、隙間が広がりスポッ!とボールが中に入る仕組み。楽にボールを集められるので、これがあれば思う存分、練習に没頭できるというわけです。
世の中のお仕事の数だけ使われる道具。知られざる道具が、今日も誰かの役に立っています!
CBCテレビ「チャント!」12月16日放送より