加藤愛アナが三重県菰野町の愛されフード『上カツ丼』を調査! 独自の“カツ丼ルール”がカギ!
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、『三重県菰野町』の『上カツ丼』です。
『カツ丼』と『上カツ丼』の違いをまず探れ!
“カツ丼”というと、一般的にはトンカツを玉ねぎなどと一緒に出汁で煮て、卵でとじた丼ですが、調査を進めると、ほぼ菰野町だけの“カツ丼ルール”がありました。この辺りでは、『カツ丼』といえば“ソースカツ丼”、そして『上カツ丼』は、“トロトロの卵がかかったカツ丼”だそう…。
地元の人に教えてもらった『角良(かどよし)うどん店』におじゃましました。一番人気の『上カツ丼』は、トロトロの卵がカツを覆いつくす一風変わったカツ丼です。
加藤アナがいただくと「結構、卵にしっかり味がついています。衣はすごくサクサクで、お肉は分厚くて食べ応えがあります」と味わいます。肉はいなべ市特産の“さくらポーク”で、脂の甘みとジューシーで柔らかい肉質が特徴。この豚肉に生パン粉をつけてカリっと揚げたらカットして、そのままご飯の上に盛り付けます。そして、たまり・みりん・ざらめで作った秘伝のタレを、うどん出汁でのばして卵を投入。トロトロになるまで火を通したら、これをカツの上にかけて完成です!
卵を使ってもとじない『上カツ丼』の誕生とは?
いまや、お客さんの8割が注文する『上カツ丼』を、2代続く『角良』で誕生させたのは初代です。四日市市のうどん店『角源』で修業し、独立。当初は修業先で覚えた“ソースカツ丼”を出していましたが、1976年に菰野に移転してから、地元のお客さんの要望に応えて“卵を使ったカツ丼”も提供することに。トンカツを煮込むと肉が硬くなってしまうため、後から卵をかける方法にして、衣のサクサク感も残るように仕上げました。名前は、ソースカツ丼と区別するために、『上』をつけたそうです。
菰野町では他にも『上カツ丼』を出す店があり、うどん店の『角勢』でも大人気だとか。実は修業先が同じで、この2軒が申し合わせて『上カツ丼』を作ったわけではないようですが、トロトロ卵の作り方は“玉子丼”として修業先で学んだもの。だから、修業した2人のそれぞれの店で、同じような卵かけのカツ丼が生まれたのでは?ということです。
「やっぱり、このかつ丼」と言ってもらえることが喜び
卵でとじずにかける…という菰野町の一風変わった『上カツ丼』。SNSの時代になり一気に知名度がアップし、遠方からもお客さんが来るようになったとか。さらには「天丼にも卵をかけてほしい」という、またもやお客さんからの要望で誕生した『上天丼』もあるそうです。
地域の皆さんの声を形にして、人気が出ることについて「ありがたいしかない。お客さんあってのもの」と初代。「やっぱり、このカツ丼」と言ってもらえることを喜びに、これからも店を守っていくそうです。
(CBCテレビ「チャント!」5月30日(木)放送より)