加藤アナが岐阜県郡上市明宝の愛されフード『つぎ汁』を調査! クセになるおいしさ! 辛くて甘い不思議な汁料理

2024年2月1日(木)放送
加藤アナが岐阜県郡上市明宝の愛されフード『つぎ汁』を調査! クセになるおいしさ! 辛くて甘い不思議な汁料理

その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、『岐阜県郡上市明宝地区』の『つぎ汁』です。

すまし汁…なのに、表情が一変する辛さと旨み

CBCテレビ『チャント!』いただきます!ほぼ地元だけ 愛されフード

聞き込みをすると、『つぎ汁』は唐辛子を使った辛くて甘い?不思議な“すまし汁”で、明宝の中でも“寒水(かのみず)”という地域限定の郷土料理。道の駅にある食事処で食べられるとのこと。

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おじゃました『道の駅明宝 磨墨(するすみ)の里』の一角にある『和食処 おかみさん』は、地元のケチャップメーカー“明宝レディース”直営の食事処で、自慢のケチャップを使ったナポリタンやオムハヤシ、オリジナルソースの鶏ちゃんなどが人気です。

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お目当ての『つぎ汁』は、具は豆腐のみで見た目からは辛そうに思えませんが、いただくとその辛さはてき面。加藤アナの表情が一変しました。「おだしの香りが鼻に抜けて、その後に一瞬甘みがきたんです。でも、ほんと数秒後にガツンと辛みがきますね」と味の経過をリポート。「癖になりますね。あまり他にはない感じですね」と早くも気にいった様子です。

具材は一つ! ダシが主役の汁料理

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『つぎ汁』の辛みの正体は、郡上市内で作られている唐辛子“郡上南蛮”。一般的な国産唐辛子と比べるとサイズが大きい他、辛みも強いのが特徴です。普通“すまし汁”は昆布・煮干し・干しシイタケなどでダシを取りますが、『つぎ汁』はさらに“郡上南蛮”もダシとして使用。特に辛い種もそのままにフライパンで乾煎りをしてうまみを引き出してから煮出し、果肉のうまみや辛みを汁に移します。砂糖でわずかな甘みとコクを加え、醤油で味を整えたら『つぎ汁』の完成。ダシが主役のため具材は豆腐のみ。あえて小さく刻んでいるのも汁が薄まらないための配慮なのです。

小さな集落で受け継がれた風習が名物に!

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この『つぎ汁』は、明宝の中でも“寒水”という特定の地域だけで愛されてきた、いわば「幻の汁料理」。地名の通り寒い土地だからこそ、体を温める唐辛子が重宝され、それがこの汁の誕生に繋がったとも考えられています。元々、地元にある寺の行事“報恩講(ほうおんこう)”で出される精進料理の一つであり、やかんのような鍋の“きったて”という道具にこの汁を入れ、おわんに注いで回ることから『つぎ汁』となったとも。寒水では当たり前の風習ですが、味噌汁のように普段から家で食べるものではなく、冠婚葬祭や法事で出されるものです。

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『和食処 おかみさん』を経営する“明宝レディース”は、この寒水地区で創業。その地で生まれ育った2代目社長が「地元の食文化を残したい」と、25年ほど前に食事処をスタート。現在は、同じ寒水生まれの4代目の社長が厨房に立って『つぎ汁』を作り繋いでいます。山間の小さな集落で生まれ、今では郡上市明宝の名物の一つになった愛されフードでした。

(CBCテレビ「チャント!」2月1日(木)放送より)

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