岐阜県高山市の愛されフード『あげづけ』を調査! 焼くだけおあげの超!時短料理 アレンジで広がる家庭の味
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、町に根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。
今回は、『岐阜県高山市』。海外からの観光客も多い高山市の愛されフードは、『あげづけ』です。
町で聞き込みをすると、三角の油揚げに醬油の味がついていて、あぶって食べると何とも香ばしく、ご飯がすすむそう。市内のスーパーマーケットでも売っているとのことですが、加藤アナは地元の人が教えてくれた豆腐店におじゃましました。
『陣屋とうふ 古川屋』は、飛騨地方の郷土料理で煮物などに最適の“こもとうふ”を始めとした、飛騨ならではの豆腐料理を製造している古川屋の直営店。『あげづけ』は、こちらのオリジナル商品で、いまや高山を代表する味となっています。醤油の味がついているため、調理はフライパンやオーブントースターで軽く焼くだけ。この店では、観光客のためにオーブントースターで焼いたものも販売していて、食べ歩きが楽しめます。
早速、加藤アナも焼きたてをいただくと、香ばしい香りが漂い、外はカリッと中はもちふわ。甘みを加えていない醤油であっさりとした味わいです。
このおいしさを調査すべく、古川屋の本社工場を訪問!『あげづけ』は35年ほど前に、社長の考案で生まれました。きっかけは、「こだわりの“油揚げ”を食卓の主役にしたい」という思いから。
特別に工場を見学させていただくと、『あげづけ』になる油揚げの豆腐生地は、食べ応えのある仕上がりになるように厚め。手作業で三角形にカットしていきます。要となる“揚げ”の工程も職人による手揚げで、機械による揚げとは出来上がりが違うのだとか。豆腐生地をまずは低温の油に入れて、じっくりと生地を伸ばし、そのあと高温の油に移してカリッと仕上げます。この二度揚げのタイミングで、油揚げの食感や味わいが変わるのだそう。揚げたての“あげ”をいただくと、「このままでも十分おいしい」と素材の甘みを感じた加藤アナ。
そして、次はいよいよ“味つけ”です。方法は企業秘密とのことでしたが、一貫して手作業で行い、地元の醤油をベースにしたオリジナルのタレはシンプルでありながら、絶妙な味わい。35年前、地元・高山の“みたらしだんご”の甘くない醤油味をヒントに、試行錯誤の末、辿り着いた味なのです。
あっさりとした醤油味は、高山市民が大好きな味。しかし、発売当初、スーパーマーケットに置いても売れず、試食販売を実施したところ、じわじわと浸透。いまや高山市内の店舗で欠かせない、日々の食卓に上る存在となりました。軽く焼くだけで、おかずの一品になる時短食材ですが、納豆を詰めたり、マヨネーズや七味をかけて味変したり、ご飯を詰めて稲荷ずし風にしたりと、皆さん色々なアレンジを楽しんでいるようです。
一度食べたらクセになる『あげづけ』。最近では、高山土産として買い求める観光客も増えているそうです。
(5月4日(木) CBCテレビ「チャント!」より)