岐阜市八ツ寺町周辺の愛されフード『高等ライス』を調査! お客さんが名付け親! 復活した懐かしの味
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、町に根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。
今回は、『岐阜県岐阜市』の『高等ライス』です。 昨年、木村拓哉さんが訪れたことで沸いた岐阜市にある八ツ寺町(やつでらまち)周辺で愛されているという『高等ライス』を調査すると、どんぶりに入ったカレーライスだそうで、さらに目玉焼きがのっていて、懐かしい味わいだとか。
『高等ライス』が食べられると聞いて向かったのは、レトロな構えの洋食レストラン『三河亭』。代々家族で経営し、現在は5代目が店を切り盛りしています。ほとんどのお客さんが注文するという『高等ライス』が、フタ付きのどんぶりで登場。フタを取ると、街の人たちの情報通り、カレーライスの上に目玉焼きが鎮座していました。 食べ方にもこだわりがあるそうで、店主が3つ教えてくれました。
まずは、そのまま、カレーをいただきます。「わりと甘口で食べやすい」と店主が言うように、子どもから大人まで幅広い世代に好まれる味で、加藤アナも懐かしさを感じつつ味わいました。具は、豚肉と玉ねぎのみの甘みを溶け込ませたシンプルさが特徴。自家製ルーは、小麦粉と“ある油”を混ぜてベースを作りますが、どんな油か?は懐かしい味の決め手となるため秘密です。オーブンで火を入れかき混ぜる、を1時間繰り返し、タイミングを見極めてカレー粉を投入。よく混ぜ合わせ、一晩寝かせて固めたら完成です。
次に、自家製ソースをかけていただきます。ひと回しかけただけで、「こんなに変わるんですか!?」と加藤アナ。グッとスパイスがきいたカレーに様変わりしました。
最後は、半熟の目玉焼きを絡めて、一緒にいただきます。ソースによってスパイスの辛みやコクが増したカレーに卵が混ざり合うと、深みがありながらまろやかな口当たりに。3段階で食べ進めた加藤アナは「一つの“高等ライス”になった」と、完成したおいしさを味わいました。
ところで気になるのは、『高等ライス』という名前の由来。三河亭は1894年創業。このカレーライスを考案したのは2代目で、1950年頃誕生したそうです。当時、ハイカラな食べ物だったカレーに、高級品の卵…目玉焼きものっていたため、お客さんが『高等』と名付けてくれたのだとか。『高等ライス』と共に歩んできた『三河亭』ですが、2013年から8年間一旦閉店。そんな中、自分自身「また高等ライスを食べたい」という思いが沸き上がり、5代目は店の再開を決意。しかし、レシピが残っておらず、自分たちの記憶や舌を頼りに試行錯誤。思い出の味にたどり着くまでには1年以上かかりました。
長年親しまれてきた『高等ライス』は、ブランクがあっても愛される、地域に根づいた味でした。
(4月13日(木) CBCテレビ「チャント!」より)