女子バドミントン界の『金の卵』久湊菜々(15) 打つコース読ませない変幻自在の“前腕”
愛知で発見!バド界の“金の卵”
リオオリンピックで、日本バドミントン界初の金メダルを、女子ダブルス高松礼華選手・松友美佐紀選手ペアが獲得。
さらに女子シングルスでも、奥原希望選手が銅メダルを獲得し、一気に盛り上がったバドミントン界!
2年後の東京オリンピックでもメダルが期待される中、愛知に未来の日本代表候補がいました。
まだあどけなさが残る15歳。名古屋出身の中学3年生・久湊菜々(ひさみなと なな)選手です!
小学生時代から、全国大会で好成績を収め、去年は16歳以下の日本代表選手として、アジア選手権で銅メダルを獲得!
さらに7月8日に行われた大会では、3学年上の高校3年生、愛知県ナンバー2の選手を相手に、見事セットカウント2-0で完勝!
久湊菜々選手:
「一番近くの目標は、全国中学校バドミントン大会で優勝することなので、それに向けて今回ダメだったところを修正していきたいです」
恐るべき15歳…“強さのヒミツ”
一体、彼女のどこに“強さのヒミツ”があるのでしょうか?
元全日本総合女子ダブルス5連覇の小椋久美子さんに試合映像を見てもらうと…。
小椋久美子さん:
「身体はそんなに大きくないんですが、走れる足があるから、打った後に『次ココに来るから走ろう』と思って多分打っているんですよね。なかなか読みの部分を勉強したとしても、習得するのは難しいので、“読みの才能”があると思いますね」
小椋さんも絶賛する才能!
「もっと久湊選手の事を知りたい!」と、彼女の練習拠点に鼻息荒目でやってきたのはCBCの若狭敬一アナウンサー。
久湊選手が練習する、愛知県大府市の「はりーあっぷジュニア」には、小学生から高校生まで約40人が所属。体育館は大勢の選手たちの熱気であふれていました。
そこで若狭アナが久湊選手の強さのヒミツを調査!普段から彼女を見ている子供たちに聞くと…?
女の子:「強い!」
別の女の子:「スマッシュが速い」
男の子:「動きが素早い」
別の男の子:「コースが良い」
速い…フットワークとラケットワーク
みんなの声を集めてみると、まずは『フットワークの速さ』!
見学中に行われていたのが、「4点トスノック」という練習。コーチが手にしたシャトルを自分の周りに次々と投げ、それを久湊選手が全て打ち返していくというものです。
激しく動き回ることで、瞬発力と肺活量を上げるトレーニングだそうですが、スゴイのはそのスピード。なんと1秒に1発以上、打っているのです!
同じ練習に若狭アナがチャレンジしてみますが、打ち返すどころかシャトルを追うこともままならない状況に…。
若狭アナ:「無理無理無理無理…」
久湊選手の強さのヒミツ、次は『ラケットの振り方』!
彼女が取り組んでいる練習の一つが「前腕のラケットワーク」トレーニング。
肩や二の腕ではなく、前腕を鍛えるのが目的だというこの練習方法、まさに“前腕だけ”を動かしてシャトルを連続して打ち続けるのです。
久湊選手のコーチ:
「バドミントンは前腕を『伸ばす』動作と『回す』動作を同時に行います。前腕を回して打つと、ストレートだったりクロスだったりを少しでも瞬間的に相手に分からなくすることができます」
つまり前腕を鍛えれば、シャトルを打つギリギリで、コートの左右や真ん中など、どこに打つのかを変えられるとのこと。相手にとっては、シャトルの飛んでくる方向が読みづらくなるのです。
愛知で見つけたバドミントン界の“金の卵”久湊選手。最後に今後の目標を伺いました。
久湊選手:
「小さい頃からの夢が『オリンピックで金メダル』。それが目標なので、そこにしっかりたどり着けるように日々の練習を積み重ねていきたいと思います」
8月の全国中学校バドミントン大会で優勝を目指す久湊菜々選手。頑張ってください!
(7月15日(日)午後1時24分放送 CBCテレビ『スポーツLIVE High FIVE!!』より)