錦織・大坂に続け!夏から米へテニス留学…愛知の中1双子姉妹は日本で1位と2位
今、テニス界でノリにノっているアスリートと言えば、大坂なおみ選手。
今年3月、準4大大会と呼ばれるBNPパリバオープンで、ツアー初優勝。パワフルなプレーで次々格上選手を倒し、世界ランクは22位(4月15日現在)。
まさにテニス界の新星ですが、さらにその次の世代を担うスター候補が、東海地方にいます。
それが愛知県一宮市に住む虫賀姉妹。
全国の1位と2位を常に争っている双子の姉妹で、この夏、アメリカへのテニス留学が決定。
12歳、中学1年生ながら早くも将来を有望視されている虫賀姉妹に密着取材しました!
ライバル心が強烈
まず二人にこの質問をしてみると…。
Q.公式戦だと二人は何勝何敗なんですか?
妹・心央(みお)選手「5勝2敗くらいです(即答)」
姉・愛央(まお)選手「そんな勝手に決めないでよ!」
妹・心央選手「じゃあ4勝2敗くらい!」
姉・愛央選手「もっとやってるよ」
いきなりライバル心むき出し!
それもそのはず。去年行われた全国選抜ジュニアと全国小学生大会の両方で、決勝戦がなんと愛央選手・心央選手による双子対決!
常に白熱した試合で全国の1,2を争っている天才姉妹なんです!
双子といっても、選手としての特徴はまるで違う、この二人。
姉の愛央選手は右利きでパワー型。一方、妹の心央選手は左利きのテクニック型。
試合中に見せるガッツポーズは、静かに燃えるタイプの愛央選手が控えめなのに対して、心央選手は大きな声とともに感情を全面に出します。
そんな虫賀姉妹。今年8月からは、アメリカへの留学が決定。
かつて錦織圭選手や、三重県出身の西岡良仁選手ら“金の卵”を見出してきた「盛田ファンド」の支援を受けての渡米です。
中学生以下の選手が対象の支援基金で狭き門ですが、今年は虫賀姉妹のみがその試験を見事突破!アメリカ・フロリダ州にあるスポーツの名門校「クラブメッドアカデミー」への入学が決まりました。
強いのは私!天才双子姉妹の対決
しかしアメリカへ渡る前に、二人には、日本でどうしてもやっておきたいことが…。
それは、姉妹対決の決着!
姉・愛央選手
「最近、心央に勝っていないので、ちゃんと勝ってからアメリカに行って、強くなれるようになりたいです」
妹・心央選手
「日本で愛央と対戦するのはたぶん最後だと思うので、最後は勝ちたいです」
5歳の頃からテニスを始め、いつしか全国のトップを争うライバルになった二人。
アメリカに行く前に白黒はっきりさせたい!二人の思いに応えるべく、CBCテレビがこんな舞台を用意。
その名も「High FIVE!!(ハイファイブ)オープン」!
名古屋・東山公園テニスセンターのセンターコートを舞台とし、小学生ルールにのっとって8ゲームを先にとったほうが勝利となる8ゲームマッチです。
姉妹の同級生たちも駆けつける中、近い将来、世界の大舞台で争うかもしれない二人がいよいよ決着の時を迎えます。
"国内最後"…双子勝負の行方は
試合は、妹・心央選手のサービスからスタート。
ファーストサービスをいきなりネットにかけると、セカンドではわずかにサービスラインをオーバー。まず姉・愛央選手が最初のポイントを取ります。
しかし、心央選手はその後、サービスエースからリズムをつかむと、その勢いで見事第1ゲームを先取。
するとこのあと、姉妹対決は思わぬ展開に…。
妹・心央選手が強烈なサービスやリターンエースなどで、第2ゲーム、第3ゲームと続けざまに取ると、第4ゲームではサイドラインぎりぎりのスーパーショット!
その後も勢いは止まらず…まさかまさかの、ゲームカウント5対0!
一方的な展開で窮地に陥った姉・愛央選手。しかし、彼女は落ち着いていました。
第6ゲーム、反撃ののろしを上げる強力なフォアハンドを妹のコートに叩きこむと、ここから姉の逆襲が始まります!
持ち前のフットワークの良さと強打で、徐々に巻き返す姉・愛央選手。
虫賀姉妹は、インターバルの時間でも、ドリンクを飲んだり、タオルを手に取ったりとそれぞれ集中して戦闘モード。
会話を交わすどころか、目も合わせず、コート上は小学生の姉妹対決とは思えない緊張感に包まれます。
その後、ゲームカウント7対4と妹・心央選手が王手をかけるも、必死に食らいつく姉・愛央選手。
一気に試合を決めたい妹と、もう一度流れをつかみたい姉。互いの意地がぶつかり合います!
激しいラリーを制し、サービスゲームをキープしたのは姉・愛央選手。続くゲームでブレイクに成功します。
ゲームカウント7対6とし、ここでもう一度キープできれば、この試合で初めて妹・心央選手に追いつきます。
しかし愛央選手、痛恨の連続ミス…。第14ゲームは妹・心央選手が40-15とリードし、ついにマッチポイントです。
やや甘いコースに入った愛央選手のサービス。心央選手の強烈なフォアハンドのリターンは、ベースラインぎりぎりの際どいショットに。
ラインを越えたと判断し、見送った愛央選手。上体を起こして祈るようにラインを見つめる心央選手。果たして結果は…!?
審判「ゲームセット!マッチ虫賀(心央)!」
飛び切りの笑顔で白い歯を見せる心央選手と、視線を落とし、悔しそうにうなだれる愛央選手。アメリカ留学前、日本での最後の姉妹対決は、妹・心央選手の勝利となりました。
心央選手「競ったんですけど、でもうれしいです」
愛央選手「(首をかしげて)ドンマイ!みたいな感じです。自分に」
勝利した妹の心央選手には「High FIVE!!オープン」のトロフィーを授与。将来世界の頂点をかけた二人の戦いが楽しみです!
(4月15日(日)午後1時24分放送 CBCテレビ『スポーツLIVE High FIVE!!』より)