中国・北京で19日、人型ロボットが走るハーフマラソン大会が開かれました。去年に続き2回目の開催で、今年の優勝タイムは人間の世界記録を7分近く更新し、急速な技術の進歩を示す結果となりました。4月20日放送の『CBCラジオ#プラス!』では、中国の人型ロボット産業の急速な発展と、雇用や軍事利用をめぐる懸念について、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説しました。驚きの「チャイナスピード」光山雄一朗アナウンサーは、ハーフマラソンを走る人型ロボットの映像を見た印象を「なかなかな映像だった」と振り返ります。三浦優奈は、7分も世界記録を更新したというニュースに驚きを隠せません。三浦「人間よりも早く走れちゃうんだなっていう。ちょっと怖いなって思っちゃったんですよね」光山「ロボットの進歩、と言っていいのかわかりませんが、結構中国の人型ロボット産業はかなり発展してるみたいですね」石塚「国を挙げてやってますから、すごい進歩で。チャイナスピードっていう言葉もあるぐらいで」チャイナスピードはロボットの走行速度ではなく、中国における技術進化の早さを指す言葉です。国を挙げて取り組むことで、ITなどの分野で急速に進化が進んでおり、そのハイテク領域での勢いを表しています。人型ロボット産業が中国でスピード感を持って発展している理由について、専門家は、中国国内で部品の調達から生産までを迅速にできるサプライチェーンが整っていることを要因のひとつに挙げています。労働力不足の救世主?中国では社会の中に人型ロボットが溶け込みつつあります。棚から荷物を下ろして人に渡すといった仕事を担うシーンもあり、「人間の仕事は奪われないのか」という声も出ています。石塚「人型だから余計に皆さんそういう風に思うけど、ロボットって元々人型じゃないものも工場とかでいっぱい働いてるでしょ」人の仕事を奪うのか、人を助けてくれるのか。そう考えると、人型ロボットよりかなり前から、ロボットは工場などで労働力を補うために導入されてきたという事実があります。現実に労働力不足という課題もあり、その兼ね合いは難しいのが実情です。それが人型になったことで、余計に違和感を抱いてしまう面もあるようです。光山「こうやって労働人口が減ってきているっていうところでいくと、そこを補ってくれるという意味では、人型ロボットの救世主みたいな見方っていうのもあるかもしれません」AIに判断を委ねる怖さもうひとつ懸念されるのが軍事利用の恐れです。ウクライナ戦争をきっかけに、ドローンの軍事利用は急速に進みました。人型ロボットもどうなってしまうのか、光山は不安を口にします。人型ロボットもドローンも、自動制御ではなくナビゲーションシステムで自律的に動きます。自ら判断して動くため、ドローンが飛んで攻撃する場合、人間の判断が入らないことになります。石塚「それって怖くないかっていう議論があって。本当に正しく間違えずに攻撃するんですか、AIとか自律型GPSとか、そういうものに全部任せちゃっていいんですかっていう」光山「ロボットが意思を持っちゃってるってことですもんね。その怖さというところもあります」急速に進化する人型ロボット技術が、私たちに何をもたらすのか。期待と懸念の両面を見つめる必要がありそうです。(minto)