「おいしい話などあるわけない」詐欺から身を守る心掛け

朝日新聞によれば、9月10日、警察庁はインターネットを利用した詐欺の被害額が、今年上半期、1月から6月で1755億円であったことを発表しました。1年間の被害額が過去最多となった2025年の上半期と比べて45パーセントも増加しており、前年を上回るペースの被害状況になっています。29日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、インターネットを利用した詐欺について、アディーレ法律事務所の正木裕美弁護士が解説しました。
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インターネットを利用した詐欺といえば、偽サイトに誘導して個人情報を盗むフィッシング詐欺があります。
カード会社や銀行からのメールだと思ってURLをクリックして IDを入れたら、偽サイトだったというパターンです。
正木「私のケータイにも、滞納していて払わないと捜査機関が動くぞ、とよくわかんない詐欺メールがよく来ます」
最近多いのがSNS絡みで、投資などを謳ってお金を騙し取る投資詐欺。恋愛感情を利用してお金を騙し取るロマンス詐欺。
最近は実在する企業や公的機関、あるいは警察に成りすます事件も増えています。
正木「手続きの仕方を見ると、こんな手続きないわって笑っちゃうんですけど、知らない方にとってはすごく怖いですよね」
急増する事件件数と被害額
正木「昨年が過去最多被害額。ネット利用者詐欺の被害額に限定すると、昨年で3184億円です」
2021年は408億円だったので8倍近くになっています。
今年は上半期だけで1755億円。過去最多だった去年の上半期が1209億円。このままで行くと過去最多を記録するかもしれません。
詐欺被害の件数自体も右肩上がり。2021年だと1万3000件あまりだったのが昨年は4万8626件だったそうです。
正木「犯罪急増の要因は、手口が巧妙になっているし、生成AIなど最先端の技術を犯罪組織が利用していることが多いです」
以前からある電話での詐欺も増えており、そもそも詐欺自体が急増しています。
プラットフォームの責任は?
ネットでの犯罪ということは、プラットフォームの事業者を罰することはできないのでしょうか?
正木「無理ではないんですが、現実的には厳しいです」
プラットフォームの事業者側が、犯罪だと知りながら放置していた注意義務違反があるなら責任を負う可能性があるそうです。
しかし、使われただけではただちに責任を負うわけではないとのこと。
電話の「オレオレ詐欺」でも、電話をする人が何を話すかまでNTTにはわからないのと同じことだとか。
最近SNSでは有名人のAI画像を使った偽投資広告が増えています。
それで詐欺被害に遭った人たちが運営するMeta本社とMetaの日本法人に対して、4億円を超える損害賠償を求めて係争中。
Metaが事前に偽広告をチェックし、ただちに削除する対応をしていれば、この詐欺被害は発生しなかったというもの。
正木「まだ裁判所の判断は出ていませんが、何かしら一定の判断が出る可能性はあると思います」
詐欺に遭ったと気づいたら
正木「詐欺に遭ったと気づいたら時間勝負です」
振り込んでしまったのなら、それ以上の振り込みを止めること。
「振り込み詐欺救済法」という詐欺に使われた口座を凍結し、残っているお金を被害者に分配する制度があるそうです。
まずは警察と振込先の金融機関にすぐに連絡をして、相手の口座を凍結するように求める。
さらに自分の使った銀行にも連絡をして、「組み戻し」という振り込んでしまったお金を戻す手続きが利用できるかどうかを確認する。
一方ネットバンキングの場合はかなり難しいとのこと。ただし可能性はゼロではないそうですので、まずは早急に対処すべきとのことです。
おいしい話はない
正木「カードを止めて被害拡大を防止する。見たくもないやり取りを証拠として保存しておく。向き合いたくないこともあってパニックになることもあります。冷静な方と一緒に行動するのも良いと思います」
そもそも、インターネットの詐欺に遭わないためにはどうしたらいいのでしょうか?
正木「おいしい話は絶対裏があります。必ず儲かる、元本保証、絶対にバレない。そんなことはない」
キッパリと言う正木弁護士。
「今日中に払わなければいけない」などと急がさせるものも詐欺。お金にまつわることは信頼できる人と共有して相談してから行動するようにしてください、と厳しく言いました。
最後にもう一度。
正木「おいしい話を他人に教えるわけがない。うまい話には裏があるので、うまい話ばっかあるわけない。まずはそこを肝に銘じて欲しいと思います」
インターネットを利用した詐欺に関して、正木裕美弁護士が深掘り解説しました。
(尾関)
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