CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

正直よくわからない「サナエトークン問題」

正直よくわからない「サナエトークン問題」

高市総理陣営をめぐり国会でも大きな議論となっている「サナエトークン」。先日衆議院予算委員会に首相秘書の陳述書が提出され、高市政権の関与は全面的に否定される結果となりました。しかし、暗号資産発行側との主張の食い違いも目立ちます。7月28日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、西村俊仁アナウンサーが暗号資産とサナエトークン問題について、アディーレ法律事務所の正木裕美弁護士に尋ねます。

関連リンク

この記事をradiko(ラジコ)で聴く

暗号資産

西村「まず、暗号資産とは何でしょうか?」

正木「ビットコインは有名ですが、2009年に登場したものです。今は数千種類存在すると言われています。ブロックチェーン技術というデジタル技術を使ったデジタル通貨になります。

ネット上でやりとりされるもので、中央銀行のような管理主体が存在しないという特徴があります。不正アクセスとか改ざんが難しいシステムが使われていて、国際的な送金も容易だと注目されました。今は投資の対象としての側面も強いと、順次法整備が強化されています。

日本では法律があり、資金決済法という法律で暗号資産というものが定められています。

簡単にいうと、法定通貨とか電子マネーではないですが、ものを買ったり、借りたり、サービスを受けたりする対価として、不特定相手に使ったり、売買の対象になったり、交換することができる。電子的な処理で移転ができるものを暗号資産という形で名前をつけています」

投資の対象

西村「正直、暗号資産というと、すごく儲かる、反対にすごく怖いものというイメージもありますが」

正木「ビットコインは、もともとは数百円、数万円だったものが1000万を超えたりしました。それだけ上がっていくところを目の前で見てきたので、すごく投資対象として注目されました。

一方で株式のような規制がないので、ストップ安とかストップ高がないので、急激な上昇、急激な下降があり、すごくリスクが高いものと認識されている方もいると思います」

名称について

西村「その暗号資産に今回『サナエトークン』という名前がつきました。こういうものを名前につけるのは問題ないですか?」

正木「名前をつけることは問題ないです。ただちに違法ではない。
トークンは通貨の代わりになるようなものもあれば、ある企業のサービス券のような扱いで使われるものもあるので、必ずしも暗号資産とトークンはイコールではないです。
少なくとも名称に関するルールはないので、どんな名前をつけても直ちに違法になるわけではないです。

しかし、ウソ、著しい誇張をして、現職の政治家の名前をつけて、その人の関与があるよ、後ろ盾があるよという印象、誤解を与えて勧誘した場合は、例えば金融商品取引上の不適切な広告にあたる不法行為になったり、詐欺になったりというような、状況によっては法的問題につながることはあります」

サナエトークンとは?

西村「サナエトークン問題とは何だったのでしょうか」

正木「まずどういう事案だったのか。ノーボーダーといわれるYouTubeなどの動画共有サービスで配信されている討論番組があります。そこから派生して発売されたものになります。

今年2月にプロジェクトの一環として行なわれました。これに関しては高市総理は否定していますが、いろいろなうたい方によって高市総理の連携をうかがわせる、高市総理公認かのような名称とか、イラストを用いて発行されました。

うたい文句としては、国民の声を集めて政治に届ける取り組みの一環、貢献度に応じて、トークンが付与されると説明されていました。

さらに運営側の方から高市さんサイドとはコミュニケーションをとらせていただいている、という趣旨の発言がされたということで、後ろ盾があるのではと注目され、当初、大きく値上がりがしました。

しかし、その後、総理が直接存じ上げないということで関与を否定したので、価格が急落したということがありました」

今回の問題点は?

正木「これが一番問題だったのは、暗号資産の発行自体には特別な登録はいらないですが、暗号資産を売買したり、他の暗号資産と交換したりをする場合には登録が必要と法律で定められています。

今回のサナエトークンはユーザー同士が直接やりとりをするという場所で交換等がされていました。

どういう場合に法律上登録が必要かは金融庁がガイドラインを示していますが、個別、具体的な事情によるとなっているので、画一的な判断はできるものではないです。
が、発行した暗号資産の一部を一般に流通させる、円など法定通貨や暗号資産で交換するなどの調達を行なう場合には、発行元の交換業の登録が必要なことが多いと示されています。

今回サナエトークンに関しては、ユーザー間で直接やりとりができるというシステムだったので、こういう場合は発行元が登録してないとまずいよね、というのが金融庁のガイドライン上の解釈となります。

これが暗号通貨となるとした場合には登録してなかったことが違法になる可能性があるよね、と今回注目されていました」

詐欺に遭わないためには

西村「暗号資産は詐欺も多いと聞きますが、どう気をつければいいですか?」

正木「そもそもおいしい話、絶対儲かる、損はしない、ということはないです。
株と違ってそもそもリスクが高い商品です。有名人を使ったおいしい勧誘、断定的な勧誘には慎重になっていただきたい。

きわめてリスクが高いという仕組みをちゃんと理解し、裏付けがとれないものにはお金を入れない。暗号資産はリスクが高いので、なくなる可能性があるかもしれないお金でも大丈夫なレベルで投資を行なうことも大切になります」
(みず)
 

この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP