「看護崩壊」…激務・差別「誰か助けて」 7割以上「看護師やめたい」
3/11木曜日、愛知県の医療従事者らでつくる労働組合が開いた会見。
(愛知県医労連 井上愛子副委員長)
「もうこれは看護崩壊です。誰か助けてと叫びたい」
医療崩壊ならぬ「看護崩壊」とは。愛知県内の看護師らおよそ1500人を対象にしたアンケート調査で衝撃の結果が明らかになったのです。
「仕事を辞めたいと思うことがあるか?」という質問に対して
「いつも思う」が24%、「ときどき思う」が47%。
実に7割以上が看護師の仕事を辞めたいと考えているというのです。
(愛知県医労連 矢野彩子書記次長)
「業務負担が増えている中、地域や保育園、家族や病院内で差別され、看護師の心は深く傷ついている」
「コロナ禍で働いていて最もつらいこと」という問いに対して、一番多かった回答が「精神的な負担」。その内容は。
「幼稚園で隔離された。濃厚接触者ではないのに」
「消毒液をかけられた」
「美容院で看護師とわかったとたんに帰された」
「友人に会いたくないと言われた」
「エレベーターに一緒に乗った時息を止められた」
など看護師が直面しているコロナ差別の実情が明らかになりました。
精神的な負担だけではないと訴えます。
(総合病院の外来で働く看護師の女性)
「各病棟から2、3人集まって応援体制。日勤が抜けた分を補充するのに夜勤が倍増したりすることで、大変な思いをしている」
24時間患者を診る必要があるコロナ病棟に人員を割かれ、一般の病棟で看護師が不足。通常は月に4回ほどの宿直勤務が倍に増えている人もいるといいます。
(総合病院の外来で働く看護師の女性)
「夜勤だと16時間。2時間は休ませないといけないがそれもできず」
しかし直接コロナ患者の対応をしているわけではないため、手当はつかずボーナスも去年より減ったといいます。
(総合病院の外来で働く看護師の女性)
「頑張ろうという気持ちにさえならない。気力がなくなってきている」
(訪問看護師)
「訪問した先の利用者が濃厚接触者になった時があった。自らも感染したんじゃないかっていう不安が」
自らも感染するリスクと隣り合わせの中、医療現場の最前線で働く看護師。
(看護師)
「どんどんやめていってしまうと残された職員がさらに疲弊。患者さん側にも迷惑を。頑張るしかないけどもう限界」
2021年3月15日放送「チャント!」より