技能五輪全国大会 三重県代表も…『造園技術』学ぶ高校生たち 庭造りで培われるチームワーク
三重県にある四日市農芸高校。「園芸」「造園」「生産」「食品」の4つの専門分野の実践的な知識と技術を学ぶことができます。
県内で唯一、庭師の技術を専門で学ぶ造園技術コースに、お笑いトリオ・パンサーの向井慧さんが“向かい”ました。すると、3年生が屋外でグループに分かれ造園の真っ最中…。
パンサー向井さん:
「(クレーンを見て…)ド派手な作業ですけど、これは今何をしてるんですか?」
山川さん:
「クレーンを使って、庭に石を据えています」
車についたクレーンを操作するのは資格を持っている中濱くん。ワイヤーで石を吊り上げ、置く位置を調整していました。
クラス全員が庭を設計して、実際につくれるのはたったの3つ。そのうちの1つが、現在みんなで作業中の、山川さんが設計した和モダンな庭園なのです。ちなみに、校内には過去に卒業生がつくった庭も展示されていました。
落合くん:
「庭はどれだけ広く見せるかが重要で、石などは手前に小さいものを置いて、奥に向かってだんだん大きくしていくのが一般的です」
高校生ですが庭の知識は既に豊富。また他の生徒達と離れた所で別の作業中の2人も…。
竹内くん:
「11月に技能五輪全国大会があるんですけど、その『造園職種』の練習をやっています」
23歳以下の技術者が腕を競い合う技能五輪全国大会。三重県代表に抜擢された3年生の2人。課題の図面通りにつくれるか、正確さを競います。
パンサー向井さん:
「2人1組で、誰と誰が出るというのはどうやって決めるの?」
竹内くん:
「若年者ものづくり競技大会の県大会がありまして、そこの上位2名です」
パンサー向井さん:
「ライバルが組んで闘うんだ(笑)激アツ展開だね!コンビネーションはどうなの?」
コンビを組む伊藤さん:
「竹内くんを尊敬しているので…」
竹内くん:
「初めて聞きました(笑)うれしいですね!」
パンサー向井さん:
「お互いへのリスペクトがないと2人1組でやるのは難しいもんね」
向井さんも庭造りに必要なノコギリを使った木材加工や、ヘッジトリマーという機械を使った樹木のお手入れなどを実際にやってみますが…。
パンサー向井さん:
「しんどいね、これも…。色んな作業を経てじゃないと、1つの庭つくれないんだね」
様々な庭造りのワザを学べる、造園技術コース。なぜ入学したのかを聞いてみると…?
足立くん:
「塾にあったパンフレットを見て入りました。思っていた以上にとても楽しくて充実した毎日を送っています」
山川さん:
「兄が元々このコースにいて、楽しい所だと聞いていました。『お前には多分無理やけどな』と言われてたんですけど、さっきやっていた庭造りの設計に兄は選ばれなかったので、『すごいな』と言われました(笑)」
塚本くん:
「僕は高校の見学の時に機械の運転をさせてもらって、それが楽しかったからです。今はショベルカーの運転ができます」
驚いた向井さんが他の生徒たちにも運転できる人がいるか聞くと、なんと21人中14人が手を挙げました。さらに、このコースを選んで良かったことも聞いてみると…?
安田さん:
「おばあちゃんの家や自分の家の庭の草刈りとか木を切れたことです。おばあちゃん、めちゃくちゃ喜んでくれて、お小遣いもらいました(笑)」
入学してから培った生徒達の技術とチームワークに触れた向井さん。今回の取材で感じたこととは…。
パンサー向井さん:
「実際に体験して、庭を作る過程で細かな難しい作業があるんだなと思いました。だから僕が豪邸を建てる時には、皆さんに是非立派な庭を作って頂きたいと思います(笑)」
四日市農芸高校・造園技術コース3年生の皆さん、ありがとうございました!