早朝と放課後にデッサン、片道2時間通学の生徒も…「個性」と「こだわり」が強い東邦高校 美術科生徒の発想力

早朝と放課後にデッサン、片道2時間通学の生徒も…「個性」と「こだわり」が強い東邦高校 美術科生徒の発想力

 名古屋市名東区の東邦高校。中日ドラゴンズの石川昴弥選手など、プロ野球選手を大勢輩出する野球の名門校。また俳優の伊武雅刀さんや奥田瑛二さん、山田裕貴さんも卒業生です。

 学科は普通科と美術科の2つあり、東海3県の私立高校では唯一となるその美術科へ、お笑いトリオ・パンサーの向井慧さんが“向かい”ました。

パンサー向井さん
「長い階段ですね~。吹き抜けで非常に気持ちが良い校舎です。(油絵室へ入り…)こんにちは、お邪魔します。今、皆さんは何を?」

岡本教頭:「3年生の卒業制作を今やっています」

 男子11名女子31名が学ぶ美術科の3年生。油絵、日本画、デザイン、彫刻の4専攻に分かれていて、取材した日は卒業制作の真っ只中。何を描いているのか聞いていくと…?

油絵専攻・服部さん
「『世の中生きにくいな』みたいなことを(笑)子どもの後ろは世間を表していて、子どもでまだ何も分からないという感じを表現しています」

油絵専攻・中谷さん
「めっちゃ人を描きたいと思って、今は見えない状態なんですけど、本当は筋肉の層を描いて、脂肪を描いて、今“一番表”の肌を描いています」

パンサー向井さん
「人を描きたいと思って、中から描いてるの?(スタッフに…)その発想ありますか?(笑)」

 その中谷さんに入学の理由を聞いてみると…?

油絵専攻・中谷さん
「どうしても美術科のある高校に行きたかったからです。中学生の時から思っていて、受験の時も『絶対に美術科以外は受けない!』って。昔から絵を描くのが本当に大好きでした」

 とにかく「個性」と「こだわり」が強いという東邦高校美術科3年生の皆さん。中には愛知県以外から来ている生徒もいました。

彫刻専攻・村瀬さん
「岐阜県多治見市から通ってます。1時間半ちょっとかかります。自分が見た他の学校より設備が整っていて、選びました」

日本画専攻・成瀬くん
「自分は岐阜県の恵那市明智から来てます。通いで、片道2時間くらいです(笑)」

パンサー向井さん
「2時間、何してるの?寝てるの?」

日本画専攻・成瀬くん
「いえ、もう絵を描いたりとかしてます」

 授業以外にも早朝、そして放課後とデッサンに取り組む美術科の皆さん、将来の夢は…?

彫刻専攻・近藤くん
「映画が好きで、特殊メイクとかです。同じ立体なので彫刻を専攻しています」

デザイン専攻・山田さん
「アニメなどのイラストが好きなので、イラストレーターになってキャラクターデザインとかイラストに携われたら良いなと思っています」

 ちなみに皆さんのマイブームについても聞いてみると、新たな若者言葉を作り、流行語を狙う女子生徒が…。

デザイン専攻・中根さん
「悲しい“ぴえん”よりさらに悲しいのが“ぱおん”は一般的なんですけど、その先のすごく悲しいのが“ぴょえん”です。造語です(笑)」

パンサー向井さん
「最近、ぴょえんなことあった?」

デザイン専攻・中根さん
「画びょうを踏みました…。ぱおん寄りのぴょえんぐらいでした(笑)」

 その中根さんに日本画実習での作品を見せてもらうと、描いていたのは“太陽”。和紙やティッシュペーパーを貼り付け、燃え盛る炎を立体的に演出しています。

パンサー向井さん
「色をつけていく過程は、何かを見ながらするとかではないの?」

デザイン専攻・中根さん
「写真には無いものを表現したいっていうのが、やっぱり絵画です」

パンサー向井さん
「カッコいい…。なるほどねぇ」

 そんな中根さんの名言に心打たれ、「俺も写真には映らないお笑いしていこ(笑)」と決意した向井さんなのでした。

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