私たちも患者さんのために…コロナ禍の中で看護師目指す“医療従事者の卵たち” 高校看護科のイマ
愛知県弥富市にある愛知黎明高校。5年の一貫教育により最短で看護師を目指せる学校です。
この学校の看護科3年生のクラスに向かった、お笑いトリオ・パンサーの向井慧さん。生徒たちが看護師の仕事を学ぶ“実習授業”を見学しました。
行われていたのは、病室のベッドメイキング。
石原さん:
「シーツがズレていたり、シワがあったりすると、床ずれの原因になるので、それが起きないようにシーツを伸ばしてズレないようにします」
パンサー向井さん:
「ちょっとしたシワでも床ずれにつながるから、この作業から本当に心を配ってやらなきゃいけないんだね」
そして生徒たちは看護師役と患者役に分かれ、“聴診”を開始。新型コロナ対策のためフェイスガードもつけます。
石原さん:
「呼吸音の聴取をします。呼吸の音を、体に聴診器をあてて聴いてみます」
使うのは肺が描かれた自前のTシャツ。音に神経を集中させ、身体に異常がないか探っていきます。疾患ごとに聴診器をあてる位置は異なるため、目的の生体音を意識して聴取します。
パンサー向井さん:
「呼吸音の聴診って、かすかな音だったりするよね?」
田中さん:
「割と耳をすまさないと聴こえなかったりするので。異常も本当にちょっとした変化です」
パンサー向井さん:
「それを聴き分ける集中力がめちゃくちゃいる作業だね」
日々勉強に励む、愛知黎明高校看護科の皆さん。医療従事者の卵として、新型コロナウイルスで感じたこととは…?
中川さん:
「ニュースとかで看護師さんが病院で働いているのを見て、その子供さんが幼稚園や小学校でいじめられたり変な対応をされたりしているのも知り、良くないなと思っていました」
パンサー向井さん:
「そうだよね。この期間中の医療従事者の方の大変さとか、そういうことを知っても、看護の道に行きたいのかな?」
中川さん:
「そう思います!」
高校生活最後の夏、部活への影響は…。
山口さん(アーチェリー部):
「緊急事態宣言が出ていない時は、部活があって、感染拡大が収まる方向で練習していたんですけど、宣言が出てインターハイとかも全部なくなっちゃって。それを目指してたので…」
パンサー向井さん:
「そういう子は、今年は本当に多いよね…」
クラスのほとんどが将来の夢は“看護師”。しかし、中にはこんな生徒も…。
田中さん:
「私はDMATナースになりたくて。災害が起こってから48時間以内に現場に行って看護をする仕事です。きっかけは、マンガの『コウノドリ』が好きで、物語にDMATが出てきて、災害地域で活躍する姿を見てカッコいいなぁと思ったからです」
福森さん:
「私の将来の夢は青年海外協力隊に入隊して、世界中の子供を笑顔にすることです。看護の資格自体は必要ではないんですけど、私は小6の社会の授業で、青年海外協力隊に所属しているナースの人と活動地域の子供が一緒にピースしている写真を見て、こんな風に人を笑顔にする職業に就きたいなと思って、看護師への道を選びました」
今回、看護師を目指す高校生たちを取材した向井さん。その仕事を一緒に体験したり、コロナ禍の中での高校生活などを聞いたりして、感じたこととは…?
パンサー向井さん:
「この期間に、本当に医療従事者の方々への感謝の気持ちは、全世界の全員が持ったと思うんですけど、生徒たちも新型コロナの真っ只中にいて、しっかりその看護師の道に向かって勉強している様というのは、たくましくもあり、改めて考えさせられるものがありましたね。今後皆さんが看護師でいてくれるんだったら、自分も安心できるなと思いました」
愛知黎明高校看護科の皆さん、ありがとうございました!