その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている！　その町で生まれ、町に根づく愛されフード。CBCアナウンサー2年目の松本道弥アナが全力で調査します。

今回は、大河ドラマで盛り上がっている『愛知県岡崎市』の『もろこしうどん』です。

岡崎市民の憩いの場“岡崎公園”で聞き込みを始めると、グレート家康公「葵」武将隊の井伊直政公と榊原康政公がお出迎え。一言でいうと「トウモロコシにまみれたうどん」だそうで、「おかざきめし総選挙で1位を取った」という情報を教えてくれました。
引き続き町で調査をすると、あんがかかっているため、とにかく熱いうどんで、『大正庵釜春（たいしょうあんかまはる）』で食べられるそう。

本店におじゃました松本アナ。連日多くの人で賑わうこの店では、釜揚げうどんやみそ煮込みうどんを始め、およそ150種類のうどんが食べられます。
登場した『もろこしうどん』は、松本アナが「これ、本当にうどんですか？」と言うほど、鮮やかな黄色のトウモロコシがたっぷりのあんに覆われたうどんです。
おととし行われた“おかざきめし総選挙”で堂々1位に輝いた味を早速いただきます。

「重たい！」とあんとトウモロコシが絡んだ麺を箸で持ち上げて、熱さと格闘しながら味わった松本アナ。トウモロコシの甘みもしっかりと感じました。
あんによって冷めにくい『もろこしうどん』は、熱さだけでなく様々なこだわりが閉じ込められています。

まず“麺”は、もろこしうどん用に配合した小麦粉を使った手打ち麺で、その日の天候によって水分量などを変えています。“出汁”は、魚介類と昆布で取った一番だしと二番だしを使った、上品な味わいが特徴の専用ブレンド。そのこだわりの“麺”と“出汁”を、1本分のトウモロコシと溶き卵入りのあんで彩ると、こだわりがギュッと詰まった『もろこしうどん』の出来上がりです。

このうどんの誕生について、5代目のご主人に伺いました。
『大正庵釜春 本店』は、明治中期創業の老舗。44年前、支店を出す際に、当時店主であった3代目が2番弟子に新メニューを提案するように言い、開発したのがこのうどん。
悩んでいる中、町の中華料理店でたまたま飲んだ玉子スープから、ひらめいたのだとか。
トウモロコシの甘みと彩りから女性をターゲットに、器もピンク色にするなど、今でいう“映える”戦略で大成功！　女性のクチコミから火がつき、今では男性も注文する人気の一品に。
開発者は引退しており、今は弟さんが西尾市で支店を経営。もちろん『もろこしうどん』は受け継がれていますが、仕上げのトッピングが店舗で違うとのこと。
いろいろ試行錯誤した結果、本店は“ほうれん草”、西尾支店は“うめぼし”です。

「ここまでいろんな方々に支えていただいて、次のバトンを渡せればなと思いながらやっていますので、ぜひ多くの方に食べていただきたい」と語った5代目でした。

（3月24日(金)　CBCテレビ「チャント！」より）