その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている！　その町で生まれ、町に根づく愛されフード。CBCアナウンサー2年目の松本道弥アナが全力で調査します。

今回は、焼き物の町で知られ、将棋の藤井聡太竜王の地元でもある『愛知県瀬戸市』の『てりかけ』です。町で調査をすると、瀬戸市の小学校の給食に出る人気メニューで、鶏のから揚げに甘ダレが絡めてある料理だとか。今では、スーパーマーケットでの販売やレストランでも提供しているそう。

どこか食べられる店を探していると、「瀬戸といえば…“てりかけ”」と書かれた店を発見！　ここは、2年前にオープンした『めめど食堂』。めし・めん・どんぶりの頭文字をとったユニークな店名の人気の大衆食堂です。

この店の『てりかけ』は、醤油・酒・生姜でしっかりと下味をつけた鶏のもも肉を2度揚げ。そのアツアツのから揚げに、とろみのついた特製甘辛ダレをタップリ絡ませ、仕上げに白ごまをふりかけた一品です。「皮がパリッパリ！　甘辛ダレでご飯が進みますね～」と松本アナ。大将に給食メニューの思い出などを尋ねようとしますが、実は四国出身で、店を始めるため瀬戸市に来てから『てりかけ』に出会ったそう。地元の人たちの「給食の時間は取り合いになっていた」という話を聞いて、『てりかけ』へのこだわりや愛を感じ、これを出せば瀬戸に住んでいる方の期待に応えられると思ったとか。

『てりかけ』は40年以上前に、当時、瀬戸市の学校給食センターで働いていた栄養士さんが子どもたちのために考え出した給食メニュー。甘めのタレが絡んだ鶏のから揚げは子どもたちに大人気となり、今でも給食に欠かせない一品です。そして、いつしか学校給食を飛び出し、ご当地グルメとしても評判に。今年3月にオープンし、定番のランチメニューに加えている『カフェ・ルーチェ』の店主は、小学生の時、『てりかけ』が給食で出る日は「テンションが上がる感じだった」と語ります。『てりかけ』は、瀬戸市民に刻まれている思い出の味なのです。

■家で簡単『てりかけ』の作り方

【てりかけのタレ（から揚げ4個分）】
しょう油…大さじ3　みりん…大さじ2　ザラメ…大さじ3　水…大さじ3　
水溶き片栗粉…適量　白ごま…適量
（1）鍋にしょう油・みりん・ザラメ・水を入れて、火にかけてひと煮立ちさせます。
（2）いったん火を止めて、水溶き片栗粉を入れ、再び火にかけとろみをつけます。
（3）そこに鶏のから揚げを入れ、衣にたっぷりとタレを絡ませます。
（4）最後に白ごまをふりかけます。

『めめど食堂』では、そんな愛されフードをアレンジして、様々なメニューも考案。ご飯にのせて、とろけるチーズをトッピングした“炙りチーズてりかけ丼”や、鉄板皿にのせた“てりかけねぎバターコーン”など、給食メニューから一歩進化させた形での提供もしています。店内に「瀬戸の誇るB級グルメ　TERIKAKE　瀬戸から日本へ、日本から世界へ」とかかげ、海外にも広める夢を持つ大将。小学校の給食メニューから始まり、瀬戸市の味となった『てりかけ』の今後の展開にも注目です。

（9月23日(金)　CBCテレビ「チャント！」より）