前回の14倍に急増!サッカーW杯におけるSNSでの誹謗中傷
FIFA国際サッカー連盟は今回のワールドカップ期間中に選手らへの誹謗中傷の可能性があるSNSなどでの投稿を700万件以上特定したと発表しました。FIFAはソーシャルメディア保護サービスを通じて5300万件以上の投稿などを審査したとしていて、その数は前回大会の14倍以上でした。7月21日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、西村俊仁アナウンサーが「サッカーワールドカップ、SNSで増える誹謗中傷」について、アディーレ法律事務所の正木裕美弁護士に尋ねます。
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西村「今年のワールドカップいろいろなことがありました。その中でSNSでの誹謗中傷の問題が出てきました。有害投稿が前回の大会の14倍になっている。
朝日新聞の分析によると、ひとつの理由が参加チームが32チームから48チームに増えた。これに伴って、自分の国の問題として関係ある人が増えたことが一因としてある。
ワールドカップという大会がそれだけ皆さんの心を動かす、何か発信したくなる原動力であるということは間違いないです」
正木「それだけ注目を集めたということはワールドカップがひとつの成功を収めたといえると思います。
SNSは私たちの身近になりましたし、さらに今AIによってこれらの投稿を拾い上げることが楽になったということもあります。可視化されたと言えると思います」
問われるリテラシー
西村「選手たちへの心ない言葉であったり、一生懸命やっているワンプレイに対して、“やめちまえ”くらいのことを平気で書く。これが誹謗中傷か批判かその線引きも難しいですが…」
正木「我々のリテラシーの低さの表われでもあります。批判であれば、表現の自由の枠内で委縮するべきではない。
一方で個人攻撃であったり、貶めるものであったり、人格否定、人種差別、ヘイトスピーチであったりするものに関しては、正当な批判を超えているものです。
個人の尊厳を傷つけるような言動は批判という形で許されるものではなく、これはあくまで誹謗中傷、ヘイトスピーチとして、違法になりうる言動になります。我々はしっかりその線引きを考えながら、意見を公に表さなくてはならない責任があると思います」
世界では規制の動き
西村「それぞれの選手本人、または家族の命を脅かすかのようなコメントがある。これでは選手たちが本当に競技に集中して一番いいパフォーマンスを出すところから遠ざかってしまうので、“なんでそんなことを言うのだろう”と、みんなが思う社会になって欲しいです」
正木「これが危険なことにつながればワールドカップを開催しないとか、出て欲しい選手も出ないと当然なっていきます。世界的にも、特にヨーロッパなどでは、こういうヘイトスピーチに関する規制は厳しくなっています。
日本に関しては、表現の自由という傘のもとさほど厳しくない。世界的にはこういうものをしっかり規制していこうという動きはありますので、われわれは表現の自由をしっかり守りたいのであれば、このような発言をしない、ルールを守るということが非常に必要です」
西村「9月にはアジア大会が行なわれます。どういう風にわれわれが見ていくか、われわれの目が大事になってきます」
感情にまかせてSNSに書いたひと言が、いかに人を傷つけるか。いつも“自分が書いた”と人前で堂々と名前を言えるくらいの心構えで発言したいものです。
(みず)
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