「AIを100%信じていい?」最新ニュースで読み解く人工知能
7月20日放送の『CBCラジオ #プラス!』は祝日特集として、AI(人工知能)をさまざまな角度から取り上げました。CBC論説室の石塚元章特別解説委員が、AIを巡る最新ニュースを手がかりに、その課題やポイントを解説しました。
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石塚は、AIのニュースを追いかけていくうちに課題や大事なポイントが見えてくるとして、まずAI企業・Anthropic(アンソロピック)を取り上げました。
アンソロピックは「Claude(クロード)」という生成AIを開発した会社で、高性能なモデルを次々に生み出しています。
創業者のダリオ・アモデイさんは、ChatGPTを開発したOpenAIと意見が違って独立した人物です。
トランプ政権との対立
実は、アンソロピックとトランプ政権は対立していました。高性能なクロードを国防総省が利用するなか、自由に使わせるよう求める政権に対し、アンソロピックは慎重な姿勢を示したのです。
石塚「人工知能ってまだ完全じゃないでしょ。完全じゃないものを、力を持っている人があまりにも自由に使えるっていうのはいろいろ問題があって、ちょっと待ってくれみたいなことを言ったら、トランプさんが怒るわけだよ」
それでも今はその頃ほど関係は悪くなく、修復に向かっているといいます。
石塚「これって、AIを考える時ってとても大きな意味があるニュースだったと思うんですね」
サイバー攻撃の懸念も
その会社が「Claude Mythos(クロード・ミュトス)」という新しいAIを開発したことも話題になりました。
あまりに高性能なため、他のシステムの弱点をあっという間に見抜いてしまい、サイバー攻撃に悪用できるのではないかとニュースになったのです。
石塚「クロード・ミュトス側も、これを誰に使わせるかっていうのを精査しようっていう話があったり、逆にトランプ政権は、どこの国にも使わせるんじゃなくて、アメリカがまずねみたいなこと言ったり」
高性能なAIを誰がどう使い、何のために使うのか。使える国と使えない国という「AI格差」が生まれるのではないかという新しいテーマも出てきています。
AIの使い方、使われ方を考える上で、大きいニュースでした。
夏休みの旅行プランもAIで
ここ1週間ほどでも、さまざまな側面からAIが話題になっています。
たとえば明治安田生命の調査では、今年の夏休みの旅行プランを生成AIで決めた、あるいは決めるという人が61パーセントに上りました。
この点、光山雄一朗アナウンサーも心当たりがあるようです。
光山「私も家族で夏に旅行に行く予定を立ててるんですけど、チャッピーに聞きましたね」
0歳児がいるという条件でおすすめの施設を尋ねると、候補が次々に出てきて、とても参考になったそうです。
参考にとどめるのか、正しいと思い込んで信じてしまうのか。
旅行プランならまだしも、人生の生き方まで決めるとき、そのまま従うのか、これでいこうと決め切ってしまうのか。石塚は、そこも大きなテーマだといいます。
光山「100信じる、絶大なる信頼っていうわけにはちょっとね、なかなか距離感が難しいですよね」
AIが揺るがす雇用と国際競争
アメリカの大手IT企業・Meta(メタ)では、解雇をめぐって従業員が裁判を起こそうとしていることも話題になりました。誰を人員削減するかを、人間ではなくAIに判断させたというのです。
会社側は否定していますが、解雇された人の多くは、病気や家族の事情で届けを出して休んでいた人でした。よく休んでいると機械的に切られたのではないか、というわけです。
さらに、中国が新しい経済圏を作るために動いているともいいます。仲間の国を集める枠組みのAI版をやろうと上海で署名式を行なったところ、29カ国ほどが署名しました。
中国は中国で、独自のAIの世界を築こうとしているのではないか。AIを巡っては、世界規模で経済圏をめぐる動きが生まれてきています。
わずか1週間でも、雇用から国家間の競争まで、AIのニュースは絶えません。便利さの裏で、どう向き合うかが問われる時代になっています。
(minto)
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