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健康カプセル!ゲンキの時間

毎週日曜 あさ7:00

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坂下千里子

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第325回(2018.9.23)

前立腺

前立腺

ゲンキスチューデント:朝日奈央
ゲンキリサーチャー:レッド吉田
ドクター:榎本裕

今年の夏、番組MCの三宅さんを襲った「前立腺肥大症」。男性だけが持つ前立腺は、40代から徐々に大きくなり、60代以上の2人に1人が、それによる症状に悩まされていると言います。残尿感や尿漏れ、夜間頻尿などに心当たりのある男性は、既に前立腺肥大症かもしれません。しかも、前立腺肥大症を放っておくと、尿が出せなくなったり、最悪の場合腎不全に陥る場合もあります。そこで今回は、前立腺のトラブルに迫ります。

前立腺の役割

前立腺は男性にしかない臓器で、膀胱の下にあり尿道を取り囲んでいます。その役割は、精液の一部となる前立腺液を分泌する事。さらに、前立腺の収縮は、排尿の調節にも関係しています。

前立腺と尿トラブルの関係

前立腺の真ん中に尿道が通っているので、前立腺が肥大すると尿道を圧迫して尿が出にくくなります。さらに、肥大が進行すると、尿道が閉ざされ、尿が出なくなってしまいます。

放置すると危険!三宅さんの「前立腺肥大症」体験談

・前兆
前立腺が肥大し、三宅さんが休養を発表したのは、今年の7月。しかし、実は5年も前から夜間頻尿に悩んでいたそうです。実はこれこそが、前立腺肥大症の前兆。その後は、日中でも尿の出が悪く、生活面にも少しずつ支障をきたすようになっていたそうです。

・排尿時の異変
4年前のある朝、かつて無い症状が現れました。尿意はあるのに、尿が一滴も出ない、尿閉になってしまったのです。すぐさま病院に駆け込んだところ、前立腺肥大症と診断されました。

・投薬
先生から手術を勧められるも、即答できずにいた三宅さんは、仕事の忙しさもあり、投薬で経過を見守る事にしました。その甲斐あってか、夜中にトイレに行く回数が2回から1回に減ったそうです。

・尿トラブルの悪化
投薬で良くなったように思えた症状ですが、それからしばらくすると、以前に比べて尿の切れの悪さを感じるようになったそうです。さらに、夜中にトイレに行く回数は、3回にまで増加。重度の寝不足に悩む事もあったそうです。

・下腹の異変
今年6月。以前より下腹がポッコリしている事に気付いたそうです。痛みなどはないものの、しこりのように硬かったため心配だったそうですが、この時は舞台公演の真っ最中。1か月後の千秋楽を終えてから病院に行く事にしました。

・重症化
今年7月。病院へ行くと、三宅さんの前立腺は、あり得ないほどの大きさになっていました。正常な成人男性の前立腺は、クルミ程度の大きさで、重さは15~20g。それが三宅さんはなんと100g!小さめのリンゴサイズにまで肥大していました。下腹部がポッコリと出てしまったのは、前立腺の肥大で膀胱が押し上げられたため。しかも、膀胱に溜まった大量の尿が腎臓にまで逆流し、腎機能も低下していたそうです。放っておけば、透析の一歩手前という危険な状態でした。

・緊急手術
腎臓の数値が悪くなっていたので、すぐには手術ができない状態。そのため、入院して腎臓の数値が下がってから「レーザー蒸発術(CVP)」を行いました。レーザー蒸発術とは、レーザー光を前立腺組織に照射して蒸発させる手術の事。術後の様子を見て、今度は電気メスを使って細かいところまで前立腺組織を切除する「経尿道的前立腺切除術(TUR-P)」という手術も行ったそうです。

・現在
手術をしてからは、夜間頻尿などの症状もなくなり、夜も眠れるようになったそうです。三宅さんから中高年の男性へのアドバイスは、「頻尿をバカにしちゃいけない。早め早めに病院に行って検査を行い、適切な治療を受けましょう」

初めての前立腺検査

泌尿器科で行われる前立腺検査の方法をご紹介します。(※施設によって、検査内容は異なります)

▼検査1「自覚症状のチェック」
質問表に書かれた尿トラブルに関する質問に答えて、自覚症状を調べます。

▼検査2「エコー検査」
検査は、尿が溜まった状態で行います。超音波を使って、前立腺の大きさや、膀胱が前立腺に圧迫されていないかなどを詳しく診ていきます。

▼検査3「排尿機能の検査」
「尿流量測定装置」と言われるセンサーが組み込まれたトイレに、普段通り排尿し、尿の勢い・時間・量を調べます。

▼検査4「残尿測定」
排尿後はすぐに残尿測定へ。前立腺が肥大していると、尿が出し切れない事があるため、超音波で膀胱内に残った尿の量を計測します。

▼検査終了
検査結果の説明を受けます。

検査は、泌尿器科がある多くの病院で行う事ができます。また、人間ドックの腹部超音波検査で前立腺を診る事ができる場合もあるそうです。ぜひ、お近くの病院に問い合わせてみてください。

前立腺肥大症の主な症状

気になる症状があったら、早めに泌尿器科を受診しましょう。

《前立腺肥大症の主な症状》
□尿が出にくい
□頻尿
□夜間頻尿
□残尿感
□尿勢の低下

尿の勢いの目安は、割り箸1本以上の太さ。それよりも尿が細い場合は、勢いの低下が見られます。また、頻尿には、前立腺肥大以外にも「過活動膀胱」や「夜間多尿」など様々な原因があります。

前立腺肥大以外の頻尿の原因

・過活動膀胱
膀胱には、尿が満タンになると尿意を感じるよう脳に指令を送るセンサーがあります。しかし、加齢などでセンサーが衰えると、それほど尿が溜まっていなくても尿意を感じてしまいます。

・夜間多尿
下半身に溜まった水分が、眠る時に腎臓に送られて夜間に尿が多く作られる夜間多尿も夜間の頻尿の原因の1つだそうです。

奥様必見!旦那さんの前立腺肥大チェック

旦那さんに下記の症状があったら、病院に行く事を勧めてみましょう。

《夫の前立腺肥大チェック》
□夜中トイレに何度も起きる
□下着が汚れている
□トイレに1分以上入っている
□「またトイレ?」と感じる事が多い

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