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第322回(9/2) 食中毒

ゲンキスチューデント:片岡安祐美
ゲンキリサーチャー:深沢邦之
ドクター:森正明

いよいよ行楽シーズン到来!行楽の楽しみと言えば、やっぱりお弁当。しかし、お弁当で楽しい一日が台無しになることもあります。それが「食中毒」。梅雨の時期に多いイメージですが、実は細菌による食中毒患者が多いのは8月から10月。残暑の影響で食中毒菌がまだまだ活発なことと、夏にたまった疲れで免疫力が落ちているため、この時期は特に注意が必要なのです。そこで今回は、お弁当はじめ普段の調理でやりがちな食中毒に繋がるミスや、新常識を徹底リサーチします。

食中毒のリスクを高める!実は危ないやりがちな行動

・ヘタをつけたまのプチトマト
ヘタの部分に細菌が溜まりやすいので、ヘタを取って水洗いし、水分を拭き取ってから弁当箱へ詰めましょう。

・肉を扱った後、手洗いをしない
食中毒の原因菌であるカンピロバクターとサルモネラは、生肉に多く存在し、嘔吐や下痢、発熱などの症状を引き起こします。中でも、カンピロバクターは鶏肉の50%以上に存在しています。生肉を扱ったあとは、他の食材や冷蔵庫は触らず石鹸をしっかり泡立てて、手を洗いましょう。また、調理器具も同様で肉を切った後に他の食材を切ると、二次感染の恐れがあります。調理器具は熱湯消毒を行い、そのあと食器用洗剤でしっかりと汚れを洗い流しましょう。

・手でおにぎりを握る
手指や鼻腔などの粘膜に存在する黄色ブドウ球菌は、嘔吐・下痢・発熱などの症状を引き起こします。作ってすぐに食べる場合は素手で握っても構いませんが、お弁当にする場合はラップなどで握りましょう。

・おにぎりの具を梅干しにしたり、日の丸弁当にする
食中毒対策として、お弁当に梅干しを入れる方も多いのでは?実は、梅干しは、触れ合っている部分でしか殺菌効果を発揮できません。そのため、日の丸弁当やおにぎりでは、全体を殺菌する事ができないのです。梅干しの殺菌効果を最大限に活用するためには、刻んだ梅干しをご飯に混ぜ込むのがオススメです。
また、米を炊く際に、少量の酢(米2合に対し酢大さじ1程度)を加えれば味を変えずに同様の効果が得られます。

・常温で一晩置いた夕飯のおかず
夕飯に作った筑前煮や肉じゃがなどは、忙しい朝にとても便利。しかし、保存法を間違えると食中毒を引き起こす危険があります。その原因となるのが、肉や野菜を使った煮込み料理に多く見られるウォルシュ菌。この菌は、常温で長時間置くと増殖するので、作ったあとはなるべく早く小分けにして、冷蔵庫で保存するようにしましょう。

・野菜サラダをお弁当に入れる
生野菜は、土壌菌が多く付着し、水分が多いためお弁当には不向きは食材です。さらに、そこへ細菌の栄養となるアミノ酸が入った調味料などを加えると、菌の増殖に拍車をかけてしまいます。

食中毒を防ぐ3つのポイント

「菌を付けない」
調理前の手洗いはひじのあたりまでしっかりと行い、ビニール手袋なども活用しましょう。付着する菌を減らせば、食中毒のリスクを低減できます。

「菌を増やさない」
菌が増殖しやすい温度は、25〜35℃です。そのため、お弁当を持っていく際は、保冷バッグに保冷剤を入れる事で菌の増殖を防ぐ事ができます。

「菌をやっつける」
・アルコール除菌
濃度60〜80%で効果を発揮します。対象物が濡れていると、濃度が薄まり効果が半減する可能性があるので、乾いた状態で除菌しましょう。

・塩素系漂白剤
食物の汚れが付着していると殺菌効果が半減するので、中性洗剤で洗ってから使用しましょう。

間違った保存法が招く命の危険

一度開封した粉製品などをキッチンの戸棚や引き出しなどに保管している方は要注意!暗闇と湿気を好むダニは、人が寝静まった夜間に活動を開始。一晩で10m近くも移動する能力があるため、開封済みであれば賞味期限が切れていなくとも、混入してしまう可能性があります。ダニの混入した食品を摂取すると、呼吸困難などの危険なアレルギー症状、アナフィラキシーを起こすことがあります(ダニアレルギーの体質の方にこの症状が現れる可能性があります)。ダニは、生きているものはもちろん、死骸やフンもアレルゲンになります。特に、繁殖しやすいのが小麦粉の中にさまざまな調味料が入ったお好み焼き粉やパンケーキ粉などのミックス粉。ダニの好物である鰹節や煮干しなども注意が必要です。

《正しい保管法》
一度開封した粉製品、鰹節、煮干しなどは、ダニの混入や繁殖を防ぐために、封を切った袋の口を閉じ、タッパーなどの密閉容器に入れて冷蔵庫で保管しましょう。袋を確認すれば保存方法が書いてあるので、開封後はそれに従って保存してください。そして、ダニ対策の基本はこまめな掃除。カーペットや寝具などは重点的に行いましょう。