1972年、元日本兵がグアム島のジャングルから羽田空港に帰ってきた。
いまから50年前の2月2日のことだ。
男は帰国会見で「恥ずかしい」と繰り返し、その足で84日間の検査入院へ。
その時のカルテが初めて明るみに
あの伝説のサバイバー=残留日本兵・横井庄一さん
帰国直後のカルテが帰国50年の日を前に見つかった。
2021年12月にその独自ニュースを放送
そして「恥ずかしながら」シリーズ第4弾として帰国50年のまさにその日にドキュメンタリー番組として放送することに…。
番組テーマ曲♪
「一日一日」制作ドキュメント
カルテには“横井さん”が、帰国後すぐに入院した国立東京第一病院の医師団に語っていたグアムの戦況、そして、ジャングル潜伏28年の理由も記録。
そして、危険で孤独なジャングル生活に“横井さん”が耐えられた3つの理由も医師団は総括していた。
これまで語られてこなかった『グアムの戦い』の真実
“横井さん”の心の中までがカルテから読み取れる。
今回の放送は、中身を徹底的に紐解くことに…。
“横井さん”の帰国は1972年2月2日。
その翌日には「札幌オリンピック」開幕。
その月の19日には「あさま山荘事件」が起きる。
そして5月には「沖縄返還」…。
様々な歴史に刻まれた出来事があった年だ。
あの日羽田空港に降り立った“横井さん”は「恥ずかしながら生きながらえておりました」と話す。この言葉は、戦争を忘れていた日本人の心にしみ込み「恥ずかしながら」は、その年の流行語になった。
帰国した年の11月に見合い結婚したのが京都市在住の美保子さん。現在94歳。
今回、50年前のカルテの存在を取材班は知ることとなり、病院へのカルテ開示の手続きを美保子さんに相談。
すると…
「いまの若い方々にも横井のことを少しでも知って頂きたい。
その本当の姿が伝えられると私もうれしい。」
去年の秋から一緒にカルテ開示の手続きを進め放送でカルテの一部を公表することになった。
1972年の名古屋の実家に帰る道中は熱狂の渦。
CBCが記録したその時の映像の裏で“横井さん”がどんな状態にあったのかカルテにはその時の様子までもが記録されていた。
帰国後に入院した国立東京第一病院の医療スタッフは、84日間の入院中から名古屋の実家に“横井さん”が辿り着くまでサポートしていた。
そして、帰宅した“横井さん”の体には深刻な異変が起きていた。
その時の様子もカルテには記されていた。
同じ映像でもカルテの中身と合わせると大変興味深くご覧いただけると確信している。
取材:竹田章悟・大園康志
撮影:小池尚弘・小川昌司(GuamTV PRODUCTIONS)
音声:三好佑介 WEB:江邑竜也
編集:竹内雅文 題字:新田夕岐子
♪番組テーマ曲「一日一日」他
作曲:松本 恵 音楽録音:長江和哉
録音協力:碧南市芸術文化ホール(エメラルドホール)
音楽監修:今井志のぶ 音響効果:野田香純
企画・構成・統括:大園康志
【制作】CBCテレビ 報道部