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製作発表

みんな誰かの神様なんだ

Q:「みんな誰かの神様なんだ」というセリフについての印象は?

中井小百合 役:青田典子さん
中井小百合 役:青田典子さん

普段「神様」という言葉はあまり使わないんですが、ドラマの中では結構ポイントとして入ってくるので、最初は「どうなんだろう?」と思っていました。でも室井さんの原作を読んで「神様ってこういう意味なんだな」って言うことがすごく理解できました。室井さんが言うから「神様」って言葉が現実味を増すんだと思います。それは、室井さんが現実を嘘なく見ているからで、「汚くても格好良い」みたいなものが室井さんの作品にはあるような気がします。生きることの凄まじさとかそういうものをあえて知って、それをあえて元気に書いているからこそ「神様」って言葉が光って見えて、すごく言葉としてすんなり感じることができました。

この作品に出会って一番思ったことは“母のこと”です。私の母は私に会うと今でも髪を触ったり色んなことをしてくるので、正直うざったく思っていたんですが、この役をやってみて、すごく母の気持ちが分かるようになりました。「親ってこういう感覚なんだな」ということが、小百合を演じて疑似体験したことにより理解でき、子供としても母のことがよく分かるようになりました。

児島美佐子 役:秋本奈緒美さん
児島美佐子 役:秋本奈緒美さん

「神様」という言葉を改めて考えさせられたドラマでした。

最近、日々の幸せを探すことがすごく好きになりました。「お天気が良くて幸せだな」「ご飯が美味しくて幸せだな」というようなことを、一つずつ感じていくようになったら、毎日が本当に幸せになってきたんです。そういうことも「神様のプレゼント」なんじゃないかなと思っています。

私の中で、幸せと言うものは人から与えられたり、人から判断されるものではなく、全部自分自身が決めていくことじゃないかなと思います。今回のドラマの小百合も、端から見たら貧乏で色々苦労していて、もしかしたら不幸に見えるかもしれませんが、小百合が子供たちと接する顔を見た瞬間に、「この人の言う“幸せ”って本当に幸せなんだな」ときっと思うと思いますし、周りからとやかく言われる問題じゃないんだと感じると思います。このドラマでそう気付いてから、私の周りでも小さな幸せをいっぱい見つけて勝手に幸せになっています(笑)。

田中夏夫 役:川野太郎さん
田中夏夫 役:川野太郎さん

若くてエネルギーも体力もあって、自分がガンガン行けている時は、自分に力があるんだと思っていたんですが、段々歳を取って、家庭を持ち、子供を持つと、人間は一人では生きていけないなと思うようになりました。

子供を育てていると思っていても、叱ったり、助言をしながらある意味僕自身のことにも気付かせてもらっているんじゃないかと思うことが多々あります。そう言う意味では逆に子供に育てられているんじゃないかなと思ったりします。やはり親になって初めて、自分の親が自分に対して言っていた気持ちが分かるようになりました。

この世の中、皆一人一人が個々で生きていますが、ひょっとしたら根っ子では気持ちの部分で繋がっているんじゃないかなということを、はっきりとは言えませんがなんとなく感じますし、それはこのドラマにも感じることですね。

山田光子 役:清水ミチコさん
山田光子 役:清水ミチコさん

「みんなが誰かの神様だ」と思ったことは、一度もありません(笑)。ただ、このドラマの撮影に入る前に、「CBCの本社社屋が早く新しく綺麗になりますように」と神様にお祈りして、撮影に励みました(笑)。