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ダイドーグループ日本の祭り 戦国びとよ、この“今”もやすらかに ~コロナ禍の鎮魂~ 愛知県新城市・火おんどり

2021年9月12日(日)午後2時~2時54分

火は穢れを祓う。

火おんどりでは、
高さ3mにもなる松明に浄火を灯し、
太鼓や囃子にのって8の字を描くように
振りかざして踊る。
そこには「非業の死を遂げた
戦乱の世の人々の魂を慰める」という、
今の時代の人々の祈り、
思いが込められている。

1575年(天正3)5月21日、
「長篠の合戦」は
織田、徳川連合軍が武田軍を下した。
激戦の地、竹広地区の村民は
戦没者を手厚く葬ったが、
その塚からは蜂が大量発生し村に害を与えた。

村民は、
蜂を武田軍の戦没者の亡霊と信じ、
松明を灯して供養したところ、
蜂は姿を見せなくなったという。

その不思議な伝説の世界観の下、
今も敵味方なく「両軍の戦死者」を祀った
先祖の心に思いをはせながら、
450余年、
休止することなく続けてきた
祭り人の心情を解き明かす。

コロナ禍にあっても戦死者の霊を慰めたいと、
今年は松明の数を減らし、
観客を入れずに地元関係者だけで執り行う。
それは、むしろ
「原型」ともいうべき祭りになると、
関係者は語る。

ダイドーグループ 日本の祭り

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