中日クラウンズの歴史

ベテラン勢を振り切った
若き鬼才橘田規

1962
第3回大会
橘田 規
橘田 規
Tadashi Kitta

大会概要

会場 愛知カンツリー倶楽部東山コース
7,105Yards Par74(37 - 37)
賞金総額 ¥1,800,000
期日 4月26日、27日
カット なし
出場者数 50名(アマ11名)

大会スコア

1位 橘田 規 78-74-73-74=299 ¥500,000-
2位 中村 寅吉 74-77-75-74=300 ¥300,000-
3位 林 由郎 78-78-73-72=301 ¥140,000-
3位 杉本 英世 76-78-75-72=301 ¥140,000-
5位 小針 春芳 79-78-75-70=302 ¥70,000-
6位 馬場 栄吉 75-81-73-74-303 ¥60,000-
7位 藤井 義将 77-78-76-73=304 ¥50,000-
8位 陳 清波 74-77-75-79=305 ¥25,000-
8位 松田 司郎 76-77-79-73=305 ¥25,000-
8位 小野 光一 74-80-78-73=305 ¥25,000-
8位 磯村 行雄 77-80-74-74=305 ¥25,000-
12位 新井 進 79-77-76-74=306  
13位 勝俣 功 80-80-73-74=307  
14位 関水 利晃 74-81-79-74=308  
14位 石井 朝夫 76-82-74-76=308  
16位 戸田藤一郎 78-79-74-78=309  
17位 栗原甲子男 82-76-77-76=311  
17位 今田慶之助 77-82-72-80=311  
19位 細石 憲二 82-75-78-77=312  
19位 島村 祐正 80-79-76-77=312  
  • ベストアマ 石本喜義 324 37位

1R

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会場を愛知カンツリー倶楽部東山コースに移して 開催された第3 回大会は、ベテランと若手が激突し、 新旧交代の時代が現れた大会となった。また、シーズ ンの開幕を飾る注目の一戦とあって、ゴルフに造詣の 深い高松宮殿下も観戦に訪れた。初日は雨に加えて、 午後1 時には最大瞬間風速18 メートルという暴風雨 並みの春の嵐の中で始まった。この悪天候の中、実力 者らしくスコアメークを続けたのは、中村寅吉と陳清 波。陳は持ち前のシュアなショットでコースを的確に 攻めたが、思うようにパットが決まらずチャンスを逃 していた。一方の中村は、ショットは不安定だったが、 絶妙のアプローチとパットに冴えを見せ、ともに通算 イーブンパー。陳と中村、それに小野光一と関水利晃 の4 人が首位に立った。

2R

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ゴルフに造詣の深い高松宮殿下(左)も観戦された。

第2ラウンドに入り、中村はアウトで5ボギーの42を叩いたが、インに入って4バーディの35と挽回した。第1ラウンドトップタイスタートの関水は、磯村行雄、佐藤精一らとともにイーグルを記録したもののボギーも多い出入りの激しいゴルフで、後退。結局、第2ラウンドを終了し、陳と中村が3オーバーの151でトップタイに立ったものの、3位タイに橘田規、4位に松田司郎、5位タイに小野と杉本英世、7位タイに関水と藤井義将、9位タイに林由郎らが続き、トップと5ストローク以内にベテランと若手11人がひしめき合う混戦となった。また、アマチュアの部でも吉川隆之が166でトップに立ったものの、1ストローク差で中部銀次郎、深浦弘、麻生義太賀が追いかける接戦となった。

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前半戦をリードした陳清波。

最終日は、初日と打って変わって好天に恵まれた。午前の第3ラウンドのアウトで陳と松田が大きく崩れ、形勢は中村と橘田の対決ムードとなった。挑戦者の橘田は、切れ味鋭いショットでコースを攻める。グリーンを外しても、アプローチをピンそばに寄せ、パットの勘も冴え渡った。難コースに誰もがスコアメークに苦しむ中、4バーディ、3ボギーの1アンダーで回ったのは立派だった。これに対し、ベテランの中村は苦しみながらも意地を見せる。2バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの75でなんとか踏み止まり、最終ラウンドに逆転をかけた。一方、陳もインに入って、調子を上げ4バーディ、1ボギーの34をマーク。第3ラウンドを終了した時点で、橘田が通算3オーバーの単独トップ。中村と陳が1打差の4オーバーで2位タイ。優勝争いはこの3人に絞られた。

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ベテランの追撃を振り切って優勝した橘田規。

ファイナルラウンドに入り、まず陳が4番で3パット、5番では左ラフからの第2打をOBとし、序盤で早々と優勝戦線から脱落してしまった。同じく2位スタートの中村はさすがに試合巧者。アウトを2バーディの35と攻勢をかけ、首位の橘田にじりじりとプレッシャーをかけた。中盤は一進一退の大接戦。ところが、勝負どころの10番ホールで大きな落とし穴が中村を待ち構えていた。グリーンを狙った第2打が左にそれ、OBラインからわずか10センチ外に出て、このホール痛恨のダブルボギーを叩いた。逆に橘田は第3打のアプローチをうまく寄せてバーディを奪い、その差は一気に3ストロークに広がった。結局、このホールがキーポイントとなり、中村は1ストローク差で本大会2勝目を逃した。勝った橘田は、終盤に中村の急追にあおられながらも、ショットの精度を保ったまま、終始堅実なプレーを続けたのが奏効した。こうして新旧対決は若手に凱歌が上がった。また、アマチュアの部は、3度目の挑戦となった27歳の石本喜義が終盤に素晴らしい追い込みを見せ、ライバル中部銀次郎らを1ストローク抑えて優勝を勝ち取った。