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#530 8月6日

「小田原御殿風鈴」
神奈川県小田原市(JR東海道新幹線・小田原駅)
清々しい音色。長い余韻。砂張りと呼ばれる、銅とスズの合金で作られた小田原御殿風鈴は、飾り気がなくシンプルな色と形が特長です。
涼しさを誘う風鈴の音色。
ひと際長く余韻を引く小田原御殿風鈴に、鋳物師の技が生きています。
   
小田原の風鈴作りの起源は、戦国時代に遡ります。
小田原を治めた北条氏が、城下に金属の加工を手がける鋳物師を集めたのがはじまり。
仏具をはじめ、城下町の生活に必要な品々が作られました。
   
風鈴もその1つ、技が磨かれるうち、“砂張り(さはり)”と呼ばれる、スズと銅を合わせた御殿風鈴が生まれたのです。

“砂張り”は、叩くと余韻が長く、風鈴に適した金属。
その反面、壊れやすいため、機械での製造ができません。
今も鋳物師の手で一つ一つ作り上げています。
   
長い経験から編み出された金属の配合と形。
その全てが作り出す小田原御殿風鈴の余韻。
心の奥深く染み渡ります。
   
お問い合わせ

柏木美術鋳物研究所 0465-22-4328