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#524 6月25日

「おだやかな暮らしを彩る 静岡張り子」
静岡県静岡市
(JR東海道新幹線・静岡駅)
江戸時代に誕生した張り子は、和紙を貼り重ねた素朴な細工物。お面や置物、縁起物など、鮮やかな色合いと愛らしい姿で、庶民の暮らしを彩ってきました。全国各地で作られる張り子の中でも、二匹の鯛をかたどった独特の姿は海に面した静岡ならではの形です。
紙を何枚も貼り重ねて色を付ける素朴な細工物「張り子」。
江戸時代、庶民のおもちゃや縁起物として広まりました。
   
静岡張り子は三代将軍・家光の頃に誕生。
駿府城近くに静岡浅間神社が造営された折り、全国から集まった職人により町人文化が花開き、張り子も作られ始めます。
   
張り子の素材は和紙。
昔は書き損じた反故紙などが使われました。
それを木型にたんねんに貼り重ね、天日でゆっくりと乾かします。
   
乾いたら型から出し、胡粉という白い顔料を塗って、彩色。
色鮮やかな絵の具が、張り子に命を吹き込みます。
   
向かい合った二匹の鯛の口を縛った「祝い鯛」は、海に面した静岡ならではの形。
新鮮な魚の代わりに、神棚に飾られました。
   
厄除けや商売繁盛のため、そして子供の健やかな成長のために。
張り子は、昔ながらの愛らしい姿で、おだやかな暮らしを彩っています。
   
お問い合わせ

沢屋だるま店 054-253-7817