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自信満々、土屋親子 |
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土屋澪奈(れいな)、義徳 |
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澪奈(小6) |
バスケ歴3年/勝負事には熱い |
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義徳(38歳) |
バスケよりサッカー。現在もプレー。 |
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運動神経抜群、磯村親子 |
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磯村さおり、利之(としゆき) |
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さおり(小5) |
バスケ歴2年/ドリブルと足の速さが自慢 |
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利之(37歳) |
体育大学卒/現在、野球のリトルリーグコーチ |
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緊張しがちな明利親子 |
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明利(あかり)愛、良信 |
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愛(小5) |
バスケ歴2年/静かに闘志を秘めた
頑張り屋 |
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良信(38歳) |
最近スポーツと縁遠し。妻がバスケ一筋の鬼コーチ |
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今回はバスケットボール対決。3組の出場親子の中で現在唯一スポーツから遠ざかっている明利親子の父、良信さんが最も不利な状況だと思われた。しかし、お母さんがバスケットの鬼コーチ。しかもバスケットを離れた普段も鬼だという事らしい。そのお母さんが観客席から睨みをきかせているということで明利親子には他のチームにはない緊迫感があった。 |
第1ステージ「ダッシュでボール奪取」。コートに置かれた1個のボールに向かってダッシュ。ボールを取ったらドリブルしながらゴールに向けて走り、シュートするというもの。ボールの奪い合いが勝負のポイントとなる。まずはキッズ対決。3人の子供がボールに背を向けて座り、そしてヒデのホイッスルと同時にボールに突進した。走力で一歩前にでたのは、足に自信のある磯村さおりちゃん。ボールを拾い上げるとドリブルでゴールへ向かう。その左側を追走するのが土屋澪奈ちゃん。右側に明利愛ちゃん。そしてさおりちゃんが右側の愛ちゃんからボールを守ろうとした時、その隙を待っていたかのように、左側の澪奈ちゃんがスルリとボールを奪ったのだ。そしてそのままシュート。ほんの一瞬の早業で澪奈ちゃんが勝利をものにした。 |
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激戦はボール奪取争いから始まった |
眼鏡をずらしながらの父の奮闘 |
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続くお父さん勝負も最初に飛び出しボールを奪ったのは磯村親子の父、利之さん。そのボールを脇から執拗に奪おうとするのが明利良信さん。漁夫の利を得ようとゴール下で待ち受ける土屋義徳さん。しかし義徳さんは澪奈ちゃんのようには華麗にボールを奪うことが出来ない。おじさん3人がゴール下で密集状態。かろうじてボールをキープする利之さんは眼鏡がずり落ちる為、片手で眼鏡を必死に押さえる。一つのボールに群がる3人の姿にヒデはある情景を思い描いていた。それは飲食店のレジ。「私が払います。ここは私が払います」。レシートを奪い合い、お金を払おうとするおじさんの姿だった。結局、「私が・・・、私が・・・」と眼鏡を支えながらも執拗にボールを奪った磯村利之さんがシュートを決めたのだった。
第1ステージで得点出来なかった明利親子は、この日のために自宅倉庫にゴールを設置し練習に励んできたのだった。高校までバスケット部で活躍したお母さんがコーチとして指導。しかし、今のところ結果を出せずにいた。
第2ステージは「親子チェストパス」。バスケットの基本となるパスを足元の不安定な台上で20回続けるというもの。単純だが、緊張を伴う競技。第1ステージで得点できなかった明利親子は特に慎重になっていた。何度も深呼吸をする愛ちゃん。ゆっくりとしたペースで何とかクリア。そしてその瞬間、思わず父、良信さんに飛びつくのだった。
他の2チームもクリア。
「どこからそんな自信が出てくるのかわからない」
と妻が語るほど、土屋義徳さんは自信家。「なんか心配」と言う澪奈ちゃんに対しても「大丈夫」と笑って返す彼は、特にハイペースでクリアしてしまった。 |
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ミスターワキタ登場! |
ミスターワキタは「しもべ」を連れている |
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「バスケ怪人」梶山信吾選手登場! |
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ボーナスステージには怪しげな男が登場。それは「ミスターワキタ」。暗黒の興行師といったいでたちである。長すぎるムチを扱いにくそうに振るいながら登場した彼は、今回のボーナスステージにある優秀な「しもべ」を率いて来たのだった。そのしもべとは「バスケ怪人」梶山信吾選手(三菱電機メルコドルフィンズ所属)。なんと3ポイントシュートの成功率がJBLスーパーリーグで2年連続トップという恐るべきスーパーバスケ怪人なのだ。登場するやいなやダンクシュートを披露しお父さんたちを威圧する梶山信吾選手。今回は2分間、お父さんたちがボールをキープし続ければボーナスポイントが獲得できるのだ。もし怪人にボールを奪われ、シュートを決められるとボーナスは与えられない。
身長190センチのバスケ怪人とお父さんたちの戦いが始まった。コートの隅に追い詰められるお父さんたち。その中でも最初の餌食になったのは土屋義徳さんだった。開始後わずか25秒であった。続いての餌食は磯村利之さん。娘、さおりちゃんは父親の危機に思わず立ち上がるが、バスケ怪人のシュートはあまりに正確にゴールへ吸い込まれてゆく。残ったのは現在3位の明利良信さん。「背中向けて!」とアドバイスをする愛ちゃん。その声に反応したようにとにかくコート内をぐるぐると逃げまわる良信さん。しかし残り5秒となった時、ついにボールをコントロールしきれずに奪われる。バスケ怪人は、非情にも残り1秒でダンクシュートを決めて、わずかなボーナスすら明利親子から奪ってしまった。
最後までバスケ怪人の魔の手から逃れ、なんとかボーナスを獲得しようとした明利義徳さん。その父の懸命な姿と、しかし、徐々に追い詰められる状況を目の当たりにした愛ちゃんは思わず泣いてしまった。そんな娘を優しく慰める父、義徳さんであった。 |
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バスケ怪人に追い詰められる良信さん |
残り1秒、バスケ怪人は良信さんをの夢を砕く |
第3ステージは「サバイバルフリースロー」。ゴール近距離から徐々に距離を延ばしながらフリースローを行い、より遠くまで決め続けたチームから高順位が与えられる。この時点で全てのチームにファイナル進出のチャンスはあるものの、3位の明利親子だけはこの競技で1位にならないと脱落が決定する。
至近距離(およそ1m)から最初に挑戦したのは澪奈ちゃん。近いがゆえに失敗できない緊張感の中、慎重に投球。が、そのボールはリング奥に当たると無情にも手前へ撥ね返されてしまった。まさかの失敗。思わずワッキーが叫ぶ。
「あるんだよ。これあるんだよ」 |
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ファイナル進出をかけた大切な場面で・・・ |
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落ち込む澪奈ちゃんを慰める義徳さん。しかしその時、より緊張した表情を見せていたのは、その光景を目の当たりにしていたさおりちゃんだった。こわばったままの表情で投球。しかしこれは成功。続く愛ちゃんも成功し、お父さん対決。まずは義徳さん。と、その時、観客席のお母さんから声援がとんだ。
「ゴール決めたら、今夜も焼肉です」
力強い声援だ。その声援に応えるように義徳さんは成功。次に挑戦するのは利之さん。彼にも力強い声援が。
「1位とったらハワイに行こうね」
が、しかし、そんな素敵なご褒美にかえって心を乱したのか、利之さんのシュートは無情にも手前に撥ね返された。最も運動神経に恵まれていたはずの利之さん、ハワイが少し遠のく。そして最も運動から遠ざかっている良信さんの挑戦。しかし彼には鬼コーチの妻がついていた。
「私が教えたとおりにシュートするんだよ!失敗したらビールはなし」
この厳しさが功を奏したのか、良信さんはかろうじて成功。しかし、そんな彼に鬼コーチは、
「(今のシュート)もうちょっとだね」
と、厳しさを緩めなかった。結果、明利親子だけが二人揃ってクリアとなった。
距離を1m延ばして2投目。土屋義徳さんが見事成功。ファイナルへ望みをつなぐ。続く磯村さおりちゃんは、義徳さんが成功しているだけにミスできない。が、しかし投げた瞬間叫んだ。
「あ、いかん」
左右の押し出しのバランスが崩れたのか、ボールはやや右よりに上がりリングに弾かれた。思わず涙ぐむさおりちゃん。なぜなら、この後の明利親子の結果によってはファイナル進出が断たれるからだ。しかしまだ決まったわけではなかった。
一方、娘と父が共に残っている明利親子も、1位以外では脱落ということで必死だった。愛ちゃんは息を吐いて気を静めるとシュート。そして、それが決まると小さくガッツポーズ。かなりの緊張が伺える。続く父、良信さん。娘に続いて成功させて土屋チームに対して優位を保ちたい。しかし、スポーツから遠ざかっていた体はたやすく動きはしない。
ここで痛恨のシュートミス。今にも噴火しそうな鬼コーチ。ペナルティも惨事だけは避けようと良信さんを守る。
これで土屋義徳さんと明利愛ちゃんの一騎打ち。ここで愛ちゃんが勝てば磯村親子を抜いてファイナル進出となる。
更に1m距離を延ばしての3投目。これが正規のフリースローポジションなのだ。
先に挑戦するのは義徳さん。首を振り肩の力を抜く彼の表情には笑みがこぼれる。そんな余裕の投球だったが、ボールはやや高めに浮き失敗。これで、愛ちゃんが決めれば第3ステージ1位でファイナル進出が決定する。鬼コーチの母がいつも教えていることを優しく伝える。
「力抜いて腋しめて。スナップ利かせて」
十分な腕力をまだ備えていない愛ちゃんはロングシュートが苦手。しかし、この1球で決まる大事な場面。スナップを強く利かせて投げたボールは、そのまま直接リング中央に吸い込まれた。見事なゴール。その瞬間、愛ちゃんは父、良信さんの元へまっしぐら。駆け寄るとジャンプして良信さんの体にしがみついた。そして泣きじゃくる。その光景を見つめる鬼コーチも涙ぐむ。土屋親子、そして、ここで脱落となった磯村親子からも拍手が起こった。 |
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逆転でファイナル進出を決めた愛ちゃんは・・・ |
その瞬間、鬼コーチは・・・ |
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愛ちゃんも思わず・・・ |
ファイナルは明利親子と土屋親子の対決。種目は「真剣2on2対決」。2対2の勝負で先に2点取った親子の優勝となる。
ここまで自信満々で戦ってきた土屋親子。ファイナルにも自信を持ってのぞむ。一方、明利親子はやはり緊張をはらんでの戦いとなる。バスケ怪人、梶山信吾選手が高く投じたボール。それがファイナルの開始だった。
最初にボールを奪ったのは土屋親子。ドリブルする義徳さんを抑えにかかるのはなんと愛ちゃん。たまらず義徳さんは澪奈ちゃんにパスを出す。これをカットしたのが良信さん。そして愛ちゃんとパスを交わしながらボールキープ。ここまでは明利親子のコンビネーションが優勢かと思われた。しかし、良信さんがパスをやや躊躇したところを澪奈ちゃんに奪われ、それが結局、土屋親子の1点目につながる。
あとがない明利親子は、愛ちゃんの巧みなドリブル、そしてパスから良信さんがシュート。しかし決まらない。リバウンドを取ったのは愛ちゃん。彼女もすかさずシュート。これもリングに嫌われる。更にリバウンドを良信さんが取り愛ちゃんへ。しかし、ここでも愛ちゃんのシュートは決まらず、ボールは土屋親子へ。3度のピンチをしのいだ土屋親子は澪奈ちゃんをゴール下へ走らせ、父、義徳さんがロングパス。これが通って澪奈ちゃんがシュートを決めた。これで土屋親子の優勝が決まった。抱き合って喜ぶ土屋親子。拍手で称える明利親子。鬼コーチは、その二人を見て、負けはしたもののここまで来た父娘を称えた。そして、優勝した土屋親子はこの日、焼肉をたらふく食べるのだろう。 |
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