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教えてドクター

視聴者の皆様から健康天気予報の予報ジャンル*についての
疑問や質問をドクターにお答えいただきました。

乾燥肌

  • 冬になると、唇のまわりまで乾燥してしまいます。
    リップクリームをぬってもあまり効果が無く、ひどいときはヒリヒリし化粧水がしみたり、熱をもったみたいに赤く口の輪郭が腫れることもあります。
    口の周りの乾燥を防ぐ方法を知りたいです。

ドクターからの回答

東京慈恵会医科大学附属第三病院 皮膚科教授 上出良一先生

リップクリームを1日に5-6回以上、それも口びるの赤い部分を越えて塗っていらっしゃるのではないでしょうか?
リップクリームはいくら乾燥感が強くても,食後の3回程度に留めてください。つけすぎて、余計皮膚・粘膜の障害が起き、かぶれを起こしていることもあります。
癖のように何十回も塗る方を見かけますがリップクリーム依存症といっても良いかもしれません。
弱いステロイド外用薬を1-2週間,1日3回つけて、その後は,赤い唇のところだけ,ワセリンを1日3回を限度として、食後に塗って,唇が普通になるのを待つしかありません。

  • 脂ものを控えてから乾燥肌になったようにおもいます。
    そのとおりでしょうか?それならば水分をとれば潤うのでしょうか?

ドクターからの回答

東京慈恵会医科大学附属第三病院 皮膚科教授 上出良一先生

脂ものを控えたとしても、カラダが極端にやせるなどの栄養状態の悪化がなければ皮膚でしっかり皮脂を作りますので、カサカサの原因にはならないと思います。また脱水症など極端な状態でない限り水を飲んで皮膚が潤うことはありません。
季節的に空気が乾燥しているとか、体をゴシゴシ洗いすぎいているなど、環境因子が大きい可能性があります。栄養はバランスよく取るのが大切です、油に溶けるビタミンAやDなどは脂ものと一緒の方が吸収がよいので、極端な食制限には気をつけましょう。

  • 最近肌がかさつく(ふくらはぎ・かかと・ひざ)のでクリームを
    塗っていますがかさつきがとれません。よい方法を教えて下さい

ドクターからの回答

東京慈恵会医科大学附属第三病院 皮膚科教授 上出良一先生

膝から下は高齢になると乾燥しがちです。予防改善策として、入浴時に目の粗いタオルでごしごし擦すると皮膚のバリアが痛んでしまいます。石鹸の泡でなでる様に手で洗い、風呂から上がったら10分以内にクリームを擦らないよう、なじませるように優しく塗りましょう。
踵が割れて痛いときは、クリームをたっぷりつけたあと、食品用ラップをあてて、靴下をはいて寝るのも方法です。ただし、白くふやけない程度にして下さい。

  • 毎年寒くなり始めのころ、寒いところから暖かいところに入ると、必ず顔が赤くなり、ひっぱられるような感じになります。
    徐々に治ってはくるのですが、毎年なるので気になります。ならないようにすることは可能ですか?

ドクターからの回答

東京慈恵会医科大学附属第三病院 皮膚科教授 上出良一先生

寒いところから暖かいところへ入ると、収縮していた血管がもとに戻り血流量が増すので頬が赤くなります。顔には毛細血管が多いので、どなたでも顔、特に頬は反応として赤くなりますので特に心配はいりませんが、気になるようなら温度差を少なくするよう、外出時はマフラーやマスクで頬を覆う事がおすすめです。
また、暖かい室内は湿度が下がっているので、乾燥感を感じ、引っ張られたように感じるるのでしょう。普段から顔の水分バリアを保つよう、洗顔やクレンジングが過剰にならないよう心がけ、保湿クリームをたっぷりつけましょう。

  • 足の乾燥がひどく、ズボンの布があたり痛く感じる時があります。
    生地によって皮膚への影響は違いがあるのでしょうか?

ドクターからの回答

東京慈恵会医科大学附属第三病院 皮膚科教授 上出良一先生

膝から下は高齢になると乾燥しがちです。特に目の粗いジーンズなどは肌への刺激になりますので下着やストッキング等を使用し直に触れない工夫が必要です。また、予防改善策として、入浴の時はタオルで擦らず、泡を手で伸ばす感じの洗い方にして、上がったら10分以内に保湿クリームをたっぷりつけましょう。

  • 乾燥肌の原因はなんでしょうか?

ドクターからの回答

東京慈恵会医科大学附属第三病院 皮膚科教授 上出良一先生

肌の潤いは、表皮の一番外側にある角質層の働きによって保たれています。
健康な肌は、角質層の細胞に天然保湿成分が豊富に含まれていて、細胞間脂質が水分をしっかりとキープしています。さらに汗と皮脂が混ざり合ってできた皮脂膜が角質層にフタをして、水分が蒸発するのを防いでいます。
一方、乾燥肌とは、外気の乾燥、暖房による湿度低下などにより、皮脂や細胞間脂質が減少して、角質層の水分が少なくなった状態です。さらに、角質層のキメが粗くなることで、アレルギー物質や細菌の侵入を防ぐ、肌のバリア機能が弱くなり、ちょっとした刺激でも、過敏に反応するようになります。