【日めくりドラゴンズ番外編】6月9日
日付ごとに過去のドラゴンズの試合を振り返っている
「日めくりドラゴンズ」
きょうは番外編。印象的な大学野球の試合を振り返ります。
2016年6月9日。全日本大学野球選手権大会の準々決勝。
上武大-東北福祉大のゲームです。
照明の灯る中で始まった試合は、
初回、上武大が3点を先制。
二回以降は、非常に締まった展開で両チームとも点が入らず、
3-0のまま9回の攻防に入ります。
ここでようやく東北福祉大が反撃。
完封ペースだった上武大の先発・寺沢投手の、
この試合124球目をとらえ、2点タイムリー二塁打で1点差。
止まらない東北福祉大打線は、
代わった二番手・宮川投手(現・東芝)からも2点を奪い、
4-3と逆転します。
一転、追いかける展開となった上武大ですが、
諦めてはいませんでした。
そのウラ、1死一・二塁から
市根井選手のタイムリーで同点に追いつくと、
さらに小豆澤選手(現・JX-ENEOS)が
ライト線へサヨナラタイムリーを放ち、
逆転サヨナラ勝ち。
上武大が劇的な勝利で準決勝進出を決めました。
現・阪神の島田選手(上武大)、
現・DeNAの楠本選手、現・阪神の長坂選手(共に東北福祉大)
と、後にプロ入りする選手が3人出場したこの試合。
未熟さゆえに起こるドラマではなく、
洗練されたチーム同士のぶつかり合いによって起こったドラマ。
大学野球の魅力が詰まった試合だと思います。
そしてもう一つ、よい雰囲気をつくったのが照明。
第四試合ということで、照明塔に明かりが灯る、
いわゆる"点灯試合"でした。
青空の下での試合もよいものですが、
ライトに照らされる幻想的な雰囲気もまたよいものです。
いよいよあさって11日から始まる、今年の大学野球選手権。
どんなドラマが起きるのか、楽しみです!
2016年6月9日 第65回全日本大学野球選手権大会 準々決勝
東北福祉大 000 000 004=4
上武大 300 000 002x=5
(東北福祉大)八木、大園、津森、●城間ー長坂、古川、吉田
(上武大) 寺沢、○宮川ー吉田
本塁打・・・(上武大)長澤1号
当時、大学4年生だった私は、神宮球場で実況練習をしておりました。
そのときの音声が残っていたので、恥ずかしながら書き起こしてみました。
「全日本大学野球選手権大会、準々決勝第四試合。
非常に息詰まる試合、熱戦が繰り広げられています。
上武大学 対 東北福祉大学。9回の裏。4-4、同点。
ツーアウトランナー、二塁・一塁。サヨナラのチャンス、上武大学。
2ストライクから第4球を、投げました!
打ちました、ライト線!フェア、フェア、フェア!
二塁ランナー、三塁を回って、
両手を突き上げながら、ホームイン!サヨナラ!!」(榊原"アマ")
先輩方のように、感動が伝えられる実況が出来るよう、練習に励みます!