紅葉狩り(もみじがり)のなぜ?

石塚元章

2014年11月25日

先日、京都の永観堂を訪ねる機会がありました。

ご存知、紅葉の名所です。

  京都・永観堂(禅林寺)の紅葉

                                                                      <撮影/2014年11月某日>

素晴らしい紅葉のグラデーションと、

紅葉しない木々の緑や、黒っぽく浮かび上がる建物とのコントラストも見事です。

そういえば、「紅葉狩り」(もみじがり)という言葉、ちょっと不思議ですよね。

「狩り」の本来の意味は山などに入って獣を捕らえること...ですから。

かつては人里に紅葉する樹木が多くあったわけでもなく、

したがって、紅葉を楽しむためには、狩りと同様、

「山野に分け入る」必要があったことから、「紅葉狩り」の言葉が生まれたようです。

さらに、実際に枝や葉を"捕って"(取って)きて楽しむ...ということもあったとか。

 同じく永観堂にて。足元も、いい。

この広い地球上で、実は紅葉する広葉樹がある地域はごく限られています。

その中でも、樹木の種類や気候の特徴などから

日本の紅葉は抜きんでて素晴らしいとされています。

技術の進歩で、写真や映像で自然の美しさをお伝えできるチャンスは

どんどんと拡大していますが、

(そして、それは我々の重要な仕事でもあるのですが...)

やはり、目の当たりにする自然の力には、なかなかかなうものではありません。