◆「多様性の未来」をイメージしたナンバー、寄付金を払ってあなたの車にも...?
2020年東京五輪・パラリンピックを記念するナンバープレートの申し込みが9月4日から始まりました。自動車の前後に付いているあの"ナンバー"ですね。
大会のエンブレムが入ったナンバープレートが7千円から8千円程度の交付料金(普通乗用車の場合。地域によって金額が異なる)を支払うことで入手できます。五輪とパラリンピックのエンブレムが右肩に小さく入った2枚がセットです。
今のプレートを返納したうえ、同じナンバーのプレートを引き換えに受け取って取り付ける段取りです。
今回、このエンブレム付きのナンバープレートだけでなく、全面に図柄が入った特別プレートも用意されています。こちらは、交付料金に加え「千円以上の寄付が必要となる」...というのがポイントです。
この寄付金、高齢者や障がい者が利用しやすいバスやタクシーなどの整備にあてられる予定です。
特別ナンバープレートの申し込みは、専用のホームページ(http://www.graphic-number.jp) からできますが、ディーラーや整備工場などが窓口になってくれるケースもあるようですから、一度ご確認を。実際にナンバーが受け取れるのは10月以降...ということになっています。
国土交通省は5つに絞った作品案の中から、市民の意見などを聞いた上で
最終デザインを決定。タイトルは「多様性の未来」。様々な個性が輝きながら集約するイメージ。
◆「地方版」の図柄入りナンバープレート計画も
寄付をすることで作ってもらえる「図柄入りナンバープレート」。
実はすでに、第一弾として「ラグビーワールドカップ」特別ナンバーの交付がスタートしています。街で目にした方もいらっしゃるかもしれません。
このほど申し込みがスタートした「東京五輪・パラリンピック」の特別ナンバーは第二弾ということになります。
さらに、この後に予定されているのが「地方版」の特別ナンバープレートです。導入するかどうかは地域ごとの判断となりますが、こちらは交付料金だけだと白黒の図柄。寄付金を納めるとカラーの図柄となります。
「地方版」の寄付金は、それぞれの地元で観光振興や交通網整備などに活用される予定。この「地方版」ナンバーが交付されるのは、2018年10月頃の予定です。
◆世界で活用される図柄入りナンバープレート
図柄入りのナンバープレートで寄付を集めようという発想は、アメリカやカナダでスタートした考え方です。
たとえば、アメリカのニューヨーク州ではナイアガラの滝をあしらった図柄入りナンバープレートを発行。寄付金は州立公園の整備にあてられています。
また、フロリダ州ではスペースシャトルが描かれたンバープレートで寄付金を募り、宇宙関連技術の振興や宇宙をテーマにした観光開発に活用しています。
1951年(昭和26年)に自動車の登録制度がスタートした日本。正式名称が「自動車登録番号標」であるように、そもそもは登録・分類・識別などが目的だったナンバープレートですが、今、新たな役割が求められているようです。