株式会社CBCテレビ
番組審議会
第714回CBCテレビ番組審議会
| 開催日 | 2025年12月12日(金) |
|---|---|
| 開催場所 | 名古屋観光ホテル |
| 出席委員 (敬称略) |
いとう菜のは、奥山景布子、小倉敏秀、杉山直、 髙橋智、戸苅創、二之夕裕美、盛田淳夫 |
| 書面参加 (敬称略) |
島田佳幸、森朝奈 |
| 放送事業者側出席 | 杉浦会長、松波社長、礒貝取締役、 今泉IPプロデュース部長、下野プロデューサー、 稲垣編成部長 |
| 議題 | 1. 番組審議 『ハートフルワールド ~名古屋ダルク編』11/1放送 2. 年末年始特別編成説明 |
1. 番組審議『ハートフルワールド』
| 放送日時 | 2025年11月1日17:00~17:30 ローカル放送 |
|---|---|
| スタッフ | プロデューサー 下野賢志(IPプロデュース部) ディレクター 大武知広(take-ZERO) |
| 出演 | ヒコロヒー 鈴木省吾(ナレーション) |
《編成意図》
ディープな街へ、ディレクターが1人で デジカメを携えてハートフルを探しに行く異色のドキュメンタリーバラエティーです。作り手の熱量を全て詰め込んだ、既視感のない世界観の番組に仕上げた一方で、ドキュメンタリーを愛する芸人 ヒコロヒーの目線をつけることで、視聴者にとっての 見やすさも意識しました。2023年3月から半期ごとに3~4本、年間7~8本のペースで編成しています。
《番組内容》
ディープな街をディレクターが1人で訪れて、そこで暮らす人たちの人生に耳を傾けながら、ハートフルを探すドキュメンタリー。深い歴史がある地域や、様々な事情を抱えた人達が暮らす場所など、なかなか知ることのできない世界を粘り強く取材して、そこで生きる人たちの懸命な姿や温かい想いを伝えます。番組MCにヒコロヒーを迎え、VTRに登場する人たちを温かい目線で見守ります。第17話となる今回の舞台は、薬物など依存症からの回復を支援する施設「名古屋ダルク」です。
《審議委員の主なご意見》
- MCヒコロヒーさんの最初のコメントで、センシティブなテーマが美化も矮小もされずに描かれていたのが良かった
- 登場人物の語りの力を十分に生かした、作為的になりすぎない演出がよかった
- 美談にせず、事実を丁寧に描く演出、取材姿勢がよかった
- 取材者の姿勢にあたたかみがあり、対象者に寄り添いながら淡々と事実を伝えている点に誠実さを感じた
- 取材者が、相手と心を通わせて言葉を引き出していく、過程が描かれていた。これは「ハートが震」える
- 人物に深く寄り添うことで視聴者の想像力を引き出し、いつの間にかその人物に共感させてしまう点がとても優れている
- 人間を掘り下げる素晴らしい番組。この番組を地上波で放送するCBCテレビは捨てたもんじゃないと思った
- 情報不足だな、と感じるところがあった。30分という限られた放送時間におさめるには難しい内容だったのではないか
- 取材対象者の顔にボカシが入っていても、声や面影で特定される可能性が高まってしまう気がする
- 「ハートフル」という言葉の使用頻度が高いことに、強い違和感があった
- 「何を伝えたいのか」が最後までわからなかった。唐突に終わってしまった感じがしたので、最後は番組メッセージで終わってもよかったのではないか
- 作り手のディープさに見ている人がついていけるとは限らない、という考え方も必要ではないか
- 取材対象者が個人情報開示を良しとしたとしても、家族や関係者がNGだと言う場合もあると思うので、今後の取材で気を付けてほしい
- 視聴後に深い考察を促し、偏見の解消にも寄与できる。テレビの持つ社会的意義を広げるような番組だった
《放送事業者側の主な回答》
- 取材対象者への配慮は最も気を使っている点。今後の取材予定も決まりつつあるので、いただいたご指摘を活かしたい
- この番組は問題提起というより、人が信頼関係を築いていく様子や一生懸命に生きている人の姿を見て、何かの気づきを得てもらえたら、という思いで制作している
2. 年末年始特別編成の説明
番組編成担当が説明し、了承を得た。